台風1号、小笠原諸島は4月とは思えないような記録的な大嵐のおそれ
強い勢力で小笠原諸島を直撃へ
台風1号はきょう13日(水)午後3時現在、中心気圧955hPa、最大風速40メートル、最大瞬間風速60メートルの大型で強い勢力でフィリピンの東海上を北上しています。
黄色い円で示された風速15メートル以上の強風域は、相変わらず直径1250キロ(南東側750キロ、北西側500キロ)と広大で、4月としては過去最大級の大きな台風となっています。
また最新の予報円を見ても分かる通り、予報円は非常に小さくなっており、これは台風のコースや速度の計算が揃い、進路予想がほぼ固まったことを表しています。
台風1号はこのあとも北上を続け、強い勢力を維持しながら、あさって15日(金)日中に小笠原諸島の父島付近を直撃するように通過する見込みで、小笠原諸島では暴風や高波、大雨などに厳重な警戒が必要です。
なお、4月に小笠原へ台風が接近することは時折ありますが、強い勢力で北上してきても、小笠原諸島最接近時には勢力を落として通過していくことがほとんどですから、もし予想通りに強い勢力のまま父島付近を通過していけば、4月としては統計史上初の強い台風のままでの通過ということになりそうです。
雨と風の予想
雨と風の予想をみると、15日(金)午後1時には、大きな強風域を伴った台風1号の中心が父島のすぐ西の海上を通過していく様子がうかがえます。
もし予想通りに父島のすぐ西の海上を速度を上げて通過していけば、台風の風が最も強まる進行方向右側の危険半円に入ることになり、より激しい暴風雨に見舞われる心配があります。
父島の観測記録がある1969年以降で、4月の最大瞬間風速の1位の記録は1997年4月22日に台風1号の接近に伴って観測した32.3メートルですが、今回の台風1号の勢力やコース次第ではこの4月の記録を大幅に更新し、しかも4月とは思えないような猛烈な風が吹き荒れるおそれもあります。
気象庁からきょう夕方に発表された台風情報では、小笠原諸島の最大瞬間風速は40メートルから50メートル、波の高さは12メートルにも達する見込みで、4月とは思えないような暴風雨や高波などに厳重な警戒が必要です。