【動画あり】先進装備満載で欧州車をも超える内容のスバル新型レヴォーグが先行予約を開始、価格も予想
株式会社SUBARUは本日から、この秋に発表を予定している新型レヴォーグの先行予約を開始した。またこれに先立ってメディア向けにプロトタイプの試乗会を開催した。
新型レヴォーグのプロトタイプは既に昨年の東京モーターショーでその姿をお披露目。そして今年初めの東京オートサロンではレヴォーグSTIスポーツのプロトタイプがお披露目され、ともに大きな話題を呼んだ。ただしこれらのプロトタイプは外観デザインや車両概要が明らかにされただけで、内装デザインや装備等に関しては明らかにされていなかった。しかし今回のプロトタイプ試乗会ではそれらが全て明かされ、ついに新型レヴォーグの全容が明らかになった。
今回の新型レヴォーグのトピックはなんと言っても先進装備が満載なことだろう。その充実ぶりはこの分野で先端をいく欧州車をも超える内容といえる。
【新型レヴォーグSTIスポーツの内外装チェック動画はこちら】
そんな先進装備の筆頭といえるのが運転支援アイサイトの新世代版である「アイサイトX」の搭載。これまでのアイサイトは運転支援の先駆けとして登場し、自動ブレーキや前走車追従のアダプティブクルーズコントロールなどの機能を広く一般にもたらし、他社を追従させた経緯がある。それが今回、新世代のアイサイトへ進化したことで、車両の360度センシングを実現。交差点での右折時の対向車両や、交差点で目の前に飛び出した自動車や自転車に対して衝突回避をする高度な制御を手に入れた。
また3D高精度地図データーを採用した高度運転支援システム「アイサイトX」では、これまで同様に前走車に追従して走行するアダプティブクルーズコントロールがよりきめ細やかな制御に進化したのはもちろん、使用時にカーブ前速度制御や料金所前速度制御、渋滞時の発進アシスト、50km/h以下の渋滞時のハンズオフアシスト(手放し運転)、さらにドライバーが異常時にハザードとクラクションを鳴らして自動停車するドライバー異常時対応システムをも搭載している。これほどまでに充実した、きめ細やかで高度な運転支援制御を行なっているクルマは、世界で見ても例がない。
またアイサイトXを実現するために、メーターは国産車としては他に例のない12.3インチのフル液晶メーターを採用(欧州車では多く採用)して作動時の様子をわかりやすく表示。同時にドライバーモニタリングシステムで常にドライバーの状態を監視する上に、ドライバーがステアリングを握っているか否かの判定も行う最新のタッチセンサーを採用した。加えてセンターコンソールには、ナビなどを表示する11.6インチの巨大なセンターインフォメーションディスプレイを用意して、これをスマホ感覚で操作できるユーザーインターフェースも構築して、イマドキのデジタルコクピットを実現した。
さらに走りの面においても新世代のスバルグローバルプラットフォーム(車台)をベースにしながら、より強固なフルインナーフレーム構造を初採用。合わせて電動パワーステアリングは、走りで定評の高い欧州車で多く採用される2ピニオン電動パワーステアリングを採用した。そして搭載エンジンは新開発となる1.8Lの排気量を持つ水平対向4気筒ターボを搭載し、これに新型リニアトロニックと呼ぶトランスミッションを組み合わせて出力と燃費を両立した。またサスペンションでは、このページに添付した動画で取り上げているトップモデルのSTIスポーツにおいて、スバル初となる電子制御の減衰力可変サスペンションを採用するなどして、その他の制御と組み合わせて走りのキャラクターを変化させるモードも搭載している。
実際に試乗してもその完成度の高さは圧倒的で、欧州車に並ぶといっても過言ではない上質な走りを実現していた(これは別のレポートで記述します)。
さらに新型レヴォーグは価格的にも注目のモデルで、最もベーシックなモデルでも税抜きで約280万円を超える程度と予測され、最上級のSTIスポーツでは約330~340万円程度となる。ここから消費税込みの価格はベーシックモデルが約300万円を超える程度、STIスポーツで約360〜380万円となるはずだ。さらに全グレードにアイサイトXを搭載するグレードが設定され、これが35万円アップとなるため、ベーシックモデルのアイサイトX搭載モデルで約340〜350万円、STIスポーツで約400〜410万円と予測できる。そして最も売れ筋となるだろう中間グレードのGT-Hは、アイサイトX搭載モデルで税込約360万円あたりになるはずだ。
先進の装備をこれほど満載しながらも、トップモデルで400万円を少し超える程度の価格は、最近高く感じつつある新型車の中で見ても驚異的であり、同内容の欧州車で見れば600〜700万円クラスの内容といってもおかしくない新型レヴォーグ。日本市場を主軸とするこの新モデルの商品力の高さは、スバルの国内販売に大きく貢献するものになるだろう。