地元、熊本県宇城市小川町の生姜をあわせた「しょうがカステラ」は、心も体もぽかぽかになるふんわり食感
ふわふわ派?それとも、しっとり派?と、別れるもののひとつであろうカステラ。皆さんはどちらがお好きですか?甲乙つけられないよ~と仰る方、わかります…気分次第、そしてお店次第でかなり変わってきますよね。かくいう私はしっとり派です。
非常にシンプルな和菓子ですが、それゆえにひとつひとつの材料や焼き加減、生地の混ぜ具合、そして配合などの違いが如実に伝わってくるカステラ。見た目や香り、そしてはふっと口に入れた瞬間の第一印象でずいぶん印象が変わります。
熊本県宇城市小川町にお店を構える「宮崎誠昌堂」さんは、街の人たちから愛されるアットホームな和洋菓子屋さん。大切な記念日に、ちょっといいことがあった日のご褒美に、美味しいお菓子を揃えていらっしゃいます。その中で惹かれたのが、地元宇城市の生姜を使用したお菓子。なんでも宇城市小川町は県内でもトップクラスの生姜の生産量を誇っているのだとか。生姜は意外にも繊細な植物で収穫までに時間も手間もかかる上、やはり天候にも左右されやすいもの。作り手、そして農家さんに感謝です。
今回は宮崎誠昌堂さんの名物、「しょうがカステラ」をご紹介。
温もり漂う帯には生姜のイラストが。カットでもひとつずつ丁寧に包まれたカステラからも、人の手の温もりがお菓子を通して伝わってくるようです。
落ち着いた色味の黄色。和三盆を使用しているからでしょうか。口に含むと、まずは卵や蜂蜜のこっくりとしたまろやかさが全体を覆い、スッと息を吸えば仄かに鼻腔を擽る生姜の芳香。ほんのりピリリとして、なんとなくフレッシュな印象も。ふわ、ふわっと咀嚼するたびに小さな空気の部屋ひとつひとつから生姜のやや刺激的な香りが立ち上るのですが、あくまで下からそっと顔を出す程度で、しっかり美味しいカステラの味わいを損なわないところが絶妙。
ピリリとした爽やかな刺激もちょっと大人向けなような印象です。
地元ならではの魅力がぎゅっと詰まった、お腹も心もポカポカとしてくるようなしょうがカステラ。普段は珈琲と一緒にいただくのですが、今回は温かい紅茶と楽しんで正解だったなぁと思うのでした。
<宮崎誠昌堂>
公式instagram(外部リンク)
熊本県宇城市小川町小川133
0964-43-0049
月曜~土曜 8時30分~18時
日曜8時30分~17時