【高野町(高野山エリア)】初公開!お坊さんが6年かけて作った癒されスポットご案内
記事をフォローして下さっている方はもうお気づきかもしれませんが、私は和歌山県の高野町と橋本市のエリア限定で情報発信させて頂いています。
新店舗・既存店舗の情報以外にも、何か皆様にお伝えできるコンテンツは無いかと、メイン通り以外の裏道や路地裏などを歩いて調べています。
そんな中で、高野山の一般客はあまり歩かないであろう道をてくてく歩いていると、「おっ?」と目を引く構造物がありました。
石で囲われた小川に水が流れて、見た目も涼しく、せせらぎの音にも癒される、この癒しスポットは何だ?と思い、さっそく調査。
この小さな石垣及び石の水路を作られたのは、なんと近所の金剛三昧院のお坊さん!
金剛三昧院:
高野山真言宗の別格本山の寺院、宿坊。
金剛三昧院は鎌倉幕府を開いた源頼朝の妻 北条政子が、頼朝の菩提を弔うために建てられた寺院で
建立800年を迎えます。高野山が世界遺産登録を受けた際、宿坊寺院で唯一選ばれた、もっとも古い建立物である国宝の多宝塔を初めとした多数の貴重な文化財が残っています。
お寺の飼い犬の散歩コースだった場所で湧水が道路まで流れ出しており、そのまま垂れ流しのような状態より、キチンと石垣を組んだ方が見栄えもいいと思い作られたそうです。
6年前から金剛三昧院の長老と役僧の2人でコツコツと、水路の道筋を付け、ちょうどよい石を集め、石を組み上げ水路を作り、石垣を作り、小さな水門も作り、大雨などで崩れたらやり直し、崩れない組み方をプロの方から教わり、また作り直し・・・という作業を継続されて今があるそう。
また、キレイな石積みになっても、落ち葉や水流などの日常的なお手入れを行われており、もはや「ちょっとやってみました」で作ったとは思えない程の出来栄え。
これを皆さまの目に留めないのはもったいないので、ご住職に情報発信及び一般の方の湧水エリアへの立ち入り許可を得て、ご紹介させていただける運びとなりました。
道路側から山に入って流れの上流に行くと、湧水場所を石で円形に囲ってあり、水面を観察していると、湧き水が下から砂を噴き上げる姿と共に空気も地面からポコリ、ポコリと生まれては浮かび、そして水面で消えてゆきます(下部にショート動画のリンク掲載)。
まだ誰にも知られていない場所なので、一人でしばらくぼーっとその湧水を眺めていると、自然と無心の境地に達します。
自分の中で具体的な言葉にはできていないけれど、何か「ありがたいなぁ」という気持ちにさせてくれるスポットでした。
金剛三昧院のご住職に構造物の命名をしていただきました、「工(たくみ)の湧水」。
文章では伝わりづらいので、涼しさが伝わる?ショート動画を2本撮ってみました。良ければリンク先に飛んでみてください。
音と景色に本当に癒されます。一日中いつでも見れるので、皆さまもぜひ高野山に来られた際には、足を運んでみてください。(すぐそばが道路なので、交通量は少ないものの十分お気を付けください)
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「工(たくみ)の湧水」
場所:グーグルマップの座標「 34.207923,135.587494 」(金剛三昧院 管理地)
駐車場:金剛三昧院 檀信徒用駐車場 グーグルマップの座標「 34.210863, 135.587556 」
※湧水前の道は細く、通行の妨げになるので車で直接向かわないでください。
必ず金剛三昧院 檀信徒用駐車場に車を置いて歩いて向かってください。徒歩5分程度
ルート:金剛三昧院 檀信徒用駐車場と大彦組工作場の間の道を南側に歩く(ゆるやかな坂を登る)と左手に見えます。トンネル前まで行くと行きすぎです。
※湧水にお賽銭は入れないでください。湧水エリアは観光地ではなく周辺の生態系の一部です。管理されている金剛三昧院さまへのお参りをして、感じた気持ちを仏様に伝えて頂ければと思います。
※年に2回程度、渇水期には枯れるそうです。ご了承下さい。