Yahoo!ニュース

フェイスブックがワクチン接種会場を調べられる新機能、テスラCEOの新肩書は「テクノキング」

小久保重信ニューズフロントLLPパートナー
画像出典:米Facebook

今日、筆者が注目した海外発の最新テクノロジーニュース3本をダイジェストで

[1]フェイスブック、ワクチン接種会場を調べられる新機能

  • 米フェイスブックは3月15日、新型コロナウイルスのワクチン接種に関する情報を提供すると明らかにした

サービス内の「新型コロナウイルス感染症情報センター」で、最寄りの接種会場や接種時間などを調べられるようにし、申込手続きへのリンクも用意する。

米国では接種会場検索サービス「ワクチンファインダー」を提供するボストン小児病院と連携する。各国の接種計画の進展に合わせて他国にも広げていく予定。

現在、フェイスブック内に設置している感染症情報センターを写真共有アプリ「インスタグラム」にも加えると発表した。各国の保健当局や世界保健機関(WHO)などの国際機関からの最新情報を表示する。

また、政府などが、対話アプリ「ワッツアップ」のチャットボット(自動応答システム)を通じてワクチンに関する情報提供をしている取り組みも拡大する。

このほか、ワクチン接種に関する投稿にラベルを付けて世界保健機関からの追加情報を閲覧しやすくする。

[2]フェイスブック、米メディア大手のニューズと豪州のニュース配信で提携合意

「メディア王」ルパート・マードック氏が会長を務める米メディア大手ニューズ・コーポレーションと米フェイスブックは、オーストラリアでのニュース配信に関するパートナーシップ契約で合意した。ニューズが3月15日に明らかにした

3年間の契約で、フェイスブックの新たなニュースサービス「Facebook News」に、ニューズ傘下の「ジ・オーストラリアン」や「news.com.au」、「ザ・デイリー・テレグラフ」、「ヘラルド・サン」、「ザ・クーリエ・メール」などのニュースを配信する。

フェイスブックはニューズ傘下のニュース専門チャンネル「スカイニュース・オーストラリア」とも新たな契約を結んだ。

フェイスブックは2019年10月、米国におけるFacebook Newsのニュース配信に関してニューズと提携。記事の使用料を支払っている。

今回の提携合意はこれに続くものだという。ニューズは、米グーグルや米アップルとも同様の契約を結んでいる。

[3]テスラのマスクCEOに「テクノキング・オブ・テスラ」の肩書

米電気自動車(EV)メーカーのテスラは3月15日、イーロン・マスクCEO(最高経営責任者)の肩書を「テクノキング・オブ・テスラ(Technoking of Tesla)」に変更した。CEOの地位は維持するとしている。

テスラのイーロン・マスクCEO
テスラのイーロン・マスクCEO写真:ロイター/アフロ

米証券取引委員会に提出した臨時報告書(FORM8-K)で明らかにした。また、ザック・カークホーンCFO(最高財務責任者)の肩書を同日付で「マスター・オブ・コイン(Master of Coin)」に変更した。カークホーン氏もCFOの地位を維持する。

肩書変更の理由について明らかにしていない。ロイターは、テスラが21年2月に15億米ドル(約1600億円)分のビットコインを購入したと報じている。自社製品の決済にビットコインを使えるようにする意向だという。

マスク氏は3月15日、ツイッターへの投稿で「ノンファンジブルトークン(NFT、代替不可能なトークン)」に関する電子音楽をNFTとして売り出す考えも示した。

NFTは、暗号資産(仮想通貨)の基盤技術になっているブロックチェーン(分散型台帳)を利用し、あるコンテンツが唯一無二の本物であることを証明する新しいタイプのデジタル資産だという。

テスラは同日、別の臨時報告書で、自動車部門の社長を務めていたジェローム・ギレン氏が3月11日付で大型トラック部門の社長に就任したことも明らかにした。

ニューズフロントLLPパートナー

同時通訳者・翻訳者を経て1998年に日経BP社のウェブサイトで海外IT記事を執筆。2000年に株式会社ニューズフロント(現ニューズフロントLLP)を共同設立し、海外ニュース速報事業を統括。現在は同LLPパートナーとして活動し、日経クロステックの「US NEWSの裏を読む」やJBpress『IT最前線』で解説記事執筆中。連載にダイヤモンド社DCS『月刊アマゾン』もある。19〜20年には日経ビジネス電子版「シリコンバレー支局ダイジェスト」を担当。22年後半から、日経テックフォーサイトで学術機関の研究成果記事を担当。書籍は『ITビッグ4の描く未来』(日経BP社刊)など。

小久保重信の最近の記事