【東京/巣鴨】地元で圧倒的人気を誇る町焼鳥!1本220円〜と手頃で、曜日限定の希少部位も!
今回冒険するのは、東京都豊島区巣鴨の焼鳥屋「鳥晶」。店があるのは、多くの飲み屋にビジネスホテル、大人の店までが一堂に集う歓楽街の一角。巣鴨界隈に住んでいれば知らない人はいない、というくらいに圧倒的人気を誇る町焼鳥だ。
渋い店構えながら一見さんもウェルカム
歓楽街という場所柄、巣鴨が地元でなければ「鳥晶」は入りづらいと思うかもしれない。でも、一見さんもウェルカムなので、そこは安心。小狭い店内はカウンターやテーブル席、座敷がぎゅうぎゅうと……。この雑多な雰囲気も町焼鳥ならではの醍醐味だ。
にしても、久しぶりの「鳥晶」。外からのぞいてみると見事に埋まっていたものの、入口脇にある2席だけのミニカウンターが空いていた。そこに通され、早速、瓶ビールでくいっと乾杯。お通しは昔から変わらず、大根おろしってね。
「鳥晶」は料理の注文方法がやや独特。最初の注文だけ、手渡される伝票に串や料理の品名を書くのがルール。とはいえ、混み合っていても焼鳥はテンポよく出されるので、書き過ぎには要注意だ。ここはあせらず。はじめは数本くらいにとどめておくのが、吉というもの。
早速「さえずり(食道)は残り1本です」とスタッフから声をかけられた。おっと……それも、頼まないわけにはいかないよなぁ。
ほわっとやわらかなささみ(わさび)
まず頼んだ串は、ささみと砂肝、ねぎま、つくね、さえずりの5本。こういう風にアララカルトで頼んでも、ちゃんとささみから出してくれるのが嬉しい。ささみは「わさび」と「梅」から選べるのだけど、ここはやっぱり、わさびだ。
レア焼きのささみを出す店もあるけれど、肉というのは火を入れてこそうまみが膨らむもの。このほわっとやわからで、それでいて芯はしっとりと仕上げる塩梅……。いいね、さすが焼鳥職人。
希少部位のさえずり(食道)が、うまい
ここで、さえずり! 鶏の食道やそのまわりの脂を串に打ったいわゆる希少部位だ。「鳥晶」では毎週水曜・土曜限定で食べられるとあって、輪をかけてレアなネタ。
噛めばコリッと豊かに弾け、追いかけるようにふわっとした弾力。んん。残り1本にありつけた喜びが溢れ出す。いわゆるホルモン的なネタで、噛めば噛むほどにじわっと表情がにじみ出てくる。そうそう、これがまたビールに合うんだ。
ちなみに曜日限定のネタには、火曜・金曜のちょうちんもある。卵になる前のキンカンを付けたネタで確かに人気はあるのだろうけど、さえずりの方が断然好み。……さえずりの方が酒に合う、というのもあるか。
インパクトのあるつくねは、必食!
そして、つくねは塩で。つくねは焼鳥屋の個性が色濃く出る、いわば料理ともいえるネタだ。「鳥晶」のつくねはなめらかさと荒々しさを兼ね備えたような、力強いインパクトが持ち味。輪郭がはっきりとしたうまさ、これは、頼まない手はないぞ。
巻きものも「鳥晶」の名物
「鳥晶」に来たなら、王道の焼鳥だけでなく、豚バラ肉を使った「巻きもの」も食べておきたいところ。定番のトマト巻やアスパラ巻。なかにはえびしそ巻なんてものまである。そのなかでも断トツで気に入っているのが、えのき巻だ。
串を持ち上げると、えのきがぶらり。炭火で焼き縮んでいるとはいえ、相変わらずの大ボリューム!軸に豚バラを巻いて、こんがり香ばしく。この、わしゃっ!っとした歯ざわりがたまらない。こういうネタを違和感なく楽しめるのも、町焼鳥の醍醐味だ。
町焼鳥の良さが凝縮したような空気
焼鳥を思う存分堪能したら、あとは煮込みをつまみにビールをちびちびと。こうして飲んでいる最中も、客が入れ代わり立ち代わり訪れる。常に賑わっているものだから、店先で中の様子を見て諦める客もちらほら。
そう。「鳥晶」人気は凄まじい。地元の心をがっちり掴んで離さない。うまい焼鳥、飽きさせない巻きもの、気の利いたつまみ。酒場らしい湿り気のある匂い……。いいね。これぞ町焼鳥の風格だ。
▼冒険のおさらい
①最初の注文だけ伝票に書くルール
②曜日限定で希少部位ネタも
③巻きものも見逃せない
店舗情報
【店名】鳥晶
【最寄り駅】巣鴨駅
【住所】東京都豊島区巣鴨2-9-27
【予約】03-3949-1521
【定休日】不定休
【串のアラカルト】あり
【コース(セット)】あり