「阪神タイガースの“韓国愛”」に注目の韓国メディア 「すべては読売巨人軍を倒すため?」
阪神タイガースが今オフ、韓国プロ野球の斗山ベアーズで2020年シーズン最多勝の20勝をマークしたラウル・アルカンタラ投手とKTウィズで韓国2冠王のメル・ロハス・ジュニア外野手を獲得した。
韓国内でも連日、このニュースは大々的に報じられたが、2020年の韓国プロ野球で最も活躍した外国人選手の2人が阪神に行くというのだから、その後の動向に注目するのは当然のことだろう。
それ以外にも、阪神には今季ロッテでプレーしたチェン・ウェイン投手を新たに獲得したほか、残留する外国人選手5人を合わせて8人体制となる。
韓国紙「朝鮮日報」は、阪神が過去にも韓国プロ野球から選手を獲得してきた歴史があることについて、「阪神は2013年に投手の呉昇桓(オ・スンファン、現サムスン・ライオンズ)を獲得したのをはじめ、野手のウィリン・ロサリオ(元ハンファ・イーグルス)とジェリー・サンズ(元キウム・ヒーローズ)と韓国の舞台で結果を残している外国人たちを狙い、獲得してきた」と伝えている。
阪神が積極的に韓国で活躍した選手を獲得する理由については、「昨年に続き、今年もセントラルリーグでライバルとされる読売ジャイアンツに日本シリーズ進出を阻まれた。それで外国人選手への獲得に投資を惜しまないからだ」と分析している。
韓国よりも日本のプロ野球のほうが、年俸が高いのはすでに知られているが、獲得に動きやすいのは同じアジア圏ということもある。
同紙は「韓国で経験した外国人選手は、同じアジア文化圏の日本に行っても、うまく適応する。日本のスカウトもその点を肯定的に評価している。外国人選手には、日本市場の資金力も魅力に映る」と報じている。確かに言葉は違っても、文化が似ている点では、環境への馴染みやすさはあるのかもしれない。
また「サンズはキウム・ヒーローズ時代、2019年に年俸50万ドルだったが、2020年は100万ドル、来年は150万ドルで契約しており、選手としての価値は3倍になった」と伝えている。
結果を残せば韓国でプレーするよりもはるかに多くの年俸を受け取れる。それならば日本からのオファーを断る理由はないだろう。
阪神の新たな補強が2021年に吉と出るか――。韓国内の野球ファンも注目している。