トロッとまろやか豚骨スープ。臭みもクセもない丁寧な仕上がりは、屋台にはじまる伝統の味。
屋台発祥のナンバーワン
創業昭和46年、屋台で行列だった伝統の味。その名の通り「ナンバーワン」の味と人気を誇る老舗。博多駅の名所、「博多めん街道」にもその名を連ねるのは「長浜ナンバーワン 博多デイトス店」。こちらは2011年にオープンし、この主要スポットで10年以上営業しています。他にキャナルシティ博多のラーメンスタジアムにも出店しており、このあたりも博多を代表する名店であることが窺えます。
博多駅直結の〈めん街道〉は、何と言っても立ち寄りやすい。地元民でも利用が多いスポット、もちろん観光や出張の方はなおさらでしょう。そんな場所だからこそ、博多を代表する名店が軒並み並び、「長浜ナンバーワン」も例外ではありません。
店内にはたくさんのサインがズラリと並んでいます。店内は壁側にカウンター席、通路側にテーブル席があり、入口では店員さんが食券の購入から案内してくれます。これも〈めん街道〉ならではの光景ですね。
煮たまごラーメン
ラーメンはもちろん豚骨一本。そこにチャーシューや高菜などのトッピングメニューが並び、サイドにはチャーハンに餃子など。軽く一杯飲めるスタイルも屋台の名残がそのままです。今回は、定番の人気メニュー〈煮たまごラーメン)をチョイスいたしました。
白濁のスープはトロっとしていて、豚骨の風味良く、甘みも感じるまろやかさ。臭みや重さなどは一切なく、舌触りの良い飲み心地よいスープ。長浜の屋台の味と言いますが、これは長浜ナンバーワンならではのコクと深みを持っています。豚骨を丁寧に時間をかけて炊き上げているからこそ、クセもなくさっぱりといただけます。
そして麺もまた、老舗のトリオ製麺を使用。これがまた渋い。低加水の細麺で、歯切れ良く味わいがいい。この屋台系ラーメンには抜群の相性。
チャーシューは脂感控えめ。歯応え良くタレの味わいも効いており、これもまた長浜系のスタイルです。
下処理からあく抜きまで丁寧な作業で仕上げ、時には弱火でやさしくゆっくりと炊き上げるスープは、豚骨の旨味が凝縮され、臭みなくクセもなく、さっぱりとしながらも奥行きのある深みある味わい。これはもちろん飲み干せるスープ。そして浮かびあがる丼のデザインにも風格を感じます。
卓上にはゴマにコショウにおろしニンニク。ラーメンのタレに餃子のタレなども揃います。
カウンター側にもサインがズラリ。お昼のランチタイムは当然ですが、夜は〆の一杯で訪れる人もたくさん。博多駅という立地ですから、営業中はほぼお客さんは途切れることなく、昼夜のピーク時は行列ができています。
長浜の地で行列を作り続けた伝説の屋台。そこからはじまる伝統の味。その伝説を引継ぐ二代目店主の種村剛生さんもまた、博多ラーメンのカリスマ。屋台の歴史は閉じれど路面店へ移し、この博多めん街道やラーメンスタジアムという観光スポットのひとつにも長らく展開している。名実ともにナンバーワンな長浜ラーメンは、食す価値ありの一杯です。