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My万年筆を持ってみませんか?その色と書き心地に癒されたいあなたへ【神戸市・ナガサワ文具】

Hinata J.Yoshioka旅するフォト&ライター(神戸市)

もう、アナログがなくなると言われた時代があります。ちょうどiphoneが出た14年程前に一気にデジタル化の波が訪れ、メモなどは携帯電話かパソコンに打ち込むこともしばしば。

そんな今、あえて「自分にとってスペシャルなMyペン」を持ってみるのはどうでしょうか。しかも普通のペンではありません。「My万年筆」です。なぜそんなご提案をするのかというと、そこには沢山の「いい時間」がついてくるからなんです。

お洒落な皮の万年筆ケース。万年筆置きにもなる優れもの
お洒落な皮の万年筆ケース。万年筆置きにもなる優れもの

万年筆って面倒臭そう、使うの難しそう、全く想像がつかない…色々あるかと思いますが、私も最初はそう思ってたんですが一歩入り込むとそこには深い沼があるようで、ハマるとこれが面白いらしいんです。そして書き心地の良さは、ボールペンと使い比べてみれば一目瞭然です。

ボールペンって書く時に少し力が必要なんですが、万年筆はとにかく柔らかくて力がほぼ要らない!つまり、ストレスフリーなんです。まるで紙の上をツルツルと滑るように書けます。

ペン先の種類がいっぱいあるのでそれによる所もあるのですが、物によっては書くだけで癒されるような万年筆もあります。仕事時間のちょっとしたメモ取りなど、忙しい時ほどゆっくり丁寧に文字を書くことでリラックスできることもあるかも知れません。

しかも書き心地だけでなく、実は色んな色彩を楽しむことができるんです。その色合い、ざっと100種類以上!そんな驚きの色彩を全て手掛けたのは、たったひとりの人物なんです。

手前にあるのがコラボ等の限定色、奥の棚は定番色の全部で100種類以上
手前にあるのがコラボ等の限定色、奥の棚は定番色の全部で100種類以上

ナガサワ文具の竹内さんが、万年筆の色を作り始めてから14年が経ちます。当初は万年筆インクの色は黒か青系と決まっていた上、デジタル化の波により万年筆という物さえも消えてなくなりつつあったと言います。

きっかけは、神戸の震災時にお世話になった方々へお礼の手紙を書いていた時のこと。神戸らしい色でお礼を書き綴ってみたいという想いから、インクの色作りが始まったそうです。構想から2年で「六甲グリーン」「波止場ブルー」「旧居留地セピア」の3色が誕生しました。

グリーンなんて、誰が使うの?と言われたりしながらも、自分で作っては自分で販売をする日々が続きます。地道に毎年6色ずつ作っていく内にクチコミで支持してくれる人が徐々に増え、地域おこしなどの方面からでも依頼を受けるようになっていきます。

「Kobe INK物語」のインクが並ぶ、ナガサワ文具煉瓦倉庫店
「Kobe INK物語」のインクが並ぶ、ナガサワ文具煉瓦倉庫店

そんなある日、美術館から声が掛かりコラボレーションが始まります。フェルメール展ではフェルメールブルー、ルノアールのピンクなど美術館とのコラボは現在までに10色、すぐに売り切れてしまい幻の色となったものもあるとか。今や海外からも注目を受け、万年筆そのものも復活の勢いを見せています。

数年前には1,000円で買えるような万年筆も登場し、身近な存在にもなってきているそう。値段はピンキリなので自分に合ったものから始めるといいかも知れませんね。私もずっと欲しかった万年筆をこのタイミングで購入してみました。ベン先の部分に神戸の風見鶏が刻まれた、ナガサワ文具のオリジナル万年筆です。

インクの入れ方って、どうやってるのか気になりますよね
インクの入れ方って、どうやってるのか気になりますよね

その万年筆に、竹内さんにお願いしてインク入れを実践して頂きました。入れ方は簡単で、万年筆の胴体からペン先のついた内部分を取り出し、そこにコンバーターという部品を取り付けてベン先をインクに浸し、コンバーターを回すとインクが吸い上がるというシステム。

インクも黒に見えるような渋いグリーンやブルー、グレーなどもあるので、お仕事中でも密かにその微細な色合いを楽しめたりできそうですね。もちろん黒も何種類かあります。他にも、とにかく色んな色を使って楽しみたい人には万年筆よりおすすめのものがあります。「ガラスペン」です。

色んなタイプのガラスペンがあり、その種類の豊富さに驚く
色んなタイプのガラスペンがあり、その種類の豊富さに驚く

実際に今、ガラスペンが女性の間で人気が高まっているそうです。ガラスペンは見た目も素敵で個性的なものが沢山あります。机の上に置いてあるだけでも可愛いのに、これが使い勝手も良いとなれば注目せずにはいられませんね。

ガラスペンと万年筆の違いは、ガラスペンは毎回インクにペン先を浸して書き、色を変えたければペン先を水に浸けてちょちょっと洗い、別の色のインクを浸して…という風にどんどん色を変えられるのが利点です。ガラスなだけに書き心地は万年筆には劣りますが、色んな色を自由に楽しみたい人にはもってこいの便利なペンです。

ガラスペンの、ペン自体のフォルムや装飾の美しさも素晴らしい
ガラスペンの、ペン自体のフォルムや装飾の美しさも素晴らしい

万年筆は一度インクを入れるとそのまま使い続ける感じで、使う度にインクを変えるようなものではありません。途中で色を変えたければ中のインクを捨て、水道水で綺麗に中身を洗浄すれば勿論色を変えることはできますが、それこそ面倒かも知れませんね。

なので、安い万年筆を何本か色ごとに分けて持つ人もいるとか。もう既に私もそうなりそうな予感がしています。恐るべしインク沼…次は何色にしようかな。

átoaとのコラボカラーも2種類。átoaにはオリジナル万年筆もありました
átoaとのコラボカラーも2種類。átoaにはオリジナル万年筆もありました

そうそう、万年筆は持ち歩けるという利点がありますが、キャップをきっちりと閉めてペン先を上にして持ち歩くなどの注意点がいくつかあるそうですよ。そういったちょっとの手間がありますが、手が掛かる子ほど可愛いというように、ただの物質という以上の愛情がそこに生まれるのかも知れませんね。

竹内さんが新色を作り続ける理由は、物を売るというだけではなく大きな観点で、神戸発のこの活動を全国へ広めていきたいという想いがあってのこと。手書きの文化がもう一度見直され、色で気持ちが明るくなったり生活が豊かに感じられたり、そんな事をインクを通じて広げられたらという願いがあります。

ハーバーランドの煉瓦倉庫にある「ナガサワ文具」に行けば、100種類以上ある神戸インクに出会えますよ。万年筆やガラスペンなど、種類もとにかく豊富で見ているだけでもワクワクします。ぜひ万年筆やガラスペンの試し書きをしに行ってみて下さいね。

NAGASAWA神戸煉瓦倉庫店

営業時間:12:00〜18:00 (時短営業中)
定休日:水曜日
電話:078-371-8131
住所:神戸市中央区東川崎町1-5-5 ハーバーランド煉瓦倉庫南棟
NAGASAWA神戸煉瓦倉庫店 HP
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旅するフォト&ライター(神戸市)

旅なしに人生は語れない、ノマド系フォトライター。国内から世界各国まであちこち歩きまわって取材する、体当たりレポートを得意とする。趣味は美味しいもの食べ歩き、料理、音楽、ダンス、ものづくり、イベント企画などなど、気になる物には何でも手を出してしまう。南国気質で、とにかくマイペースな自由人。

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