橋本環奈の素敵な声が聞けるカップヌードルCM動画に3分版がないのはなぜなのだ
ネットである程度の長さの動画を見ることが普通になり、企業のCM/PR動画もいわゆるCMフォーマットの長さのものから、もっと長い長さのものに変化してきています。
先日、ご紹介して評判となった「稲村亜美の神スイング動画」も、実は動画の長さは2分を超えており、その長さの最後に神スイングがくるからこその効果と演出なのだと思います。
美少女と商品、それもその美少女に商品紹介をさせないというCM手法の元祖とも言える存在であり、今もなおその手法を磨き続ける大塚製薬のポカリスエットのCM。
この中条あやみさんが走りジャンプする姿が神々しいまじに印象的なポカリスエットのCMも、15秒<30秒<60秒<約7分(メイキング)と4本の違う長さの動画が用意されています。そして、びっくりするのが、その再生回数です。再生回数が多い順番に並べると、60秒<約7分<30秒<15秒となり、しかも60秒が圧倒的に多く約50万回再生、メイキングが約3万5000回再生、30秒が約2万5000回再生、15秒に至っては約4500回再生となっているのです。
これは、短ければ短いほど再生回数が増えるということではないことを教えてくれますし、メイキングが2番目に多いというのも、コンテンツに満足したら、その中身を(いやここではもっと中条あやみさんを見せろ!ということか)視聴者はもっと知りたいということを示しているのではないかと思います。
ひとつの動画だけでは、根拠として物足りないので、これも今話題となっているの橋本環奈さんのすご技とナレーション(私は橋本環奈の声が大好きです)が印象的な日清カップヌードルのCM動画についても、同様に見てみましょう。
この日清カップヌードルのCM動画も、ポカリスエット同様に15秒<30秒<60秒のCM動画が用意されています。そして、その再生回数を見ると、やはり60秒<30秒<15秒となっており、60秒だけが約35万回再生と桁違いに多い結果となっています。
そして、私はちょっとこの動画の長さというものを、もっと考えていいと思うのですが、15秒<30秒<60秒という3本の動画、ポカリスエットの場合は映画的に作られているCMであることもあり、メイキング動画もありますが、いずれもネットで流れる動画ということを考えて決められた動画の長さではないと思うのです。
15秒<30秒<60秒は、ここで説明することでもないですが、テレビCMのフォーマットです。ポカリスエットのメイキングも、さすがに10分超えるのは長すぎるだろうという判断でこの長さになっていると思うのです。
ポカリスエットのファンであり、中条あやみさんのファン(つまり私のことだ)であれば、もっと長い動画でも見るはずなのです。それこそ、1時間近いドキュメンタリー動画が作られてもいいはずなのです。むしろCMはそのドキュメンタリーの予告編です!ぐらいのものであってもいい。
そして、日清カップヌードルのCM動画。この動画の場合は、どうでしょうか?
あの日清カップヌードルです。カップヌードルと言えば3分です。カップヌードルを食べる人たちは、お湯をいれて必ず3分という時間を意識します。だから、この日清カップヌードルのCM動画には、3分動画があっていいはずなのです。
橋本環奈さんのファン(つまり私のことだ)であれば、素敵な橋本環奈さんを3分眺めながらカップヌードルができあがるまでの3分間を過ごしたいはずなのです。
ネットでは、CM動画の長さは枠が決めるものではありません。CM動画の長さは、それを見る視聴者と商品がどんなコンテキストを共有したいかで決まるのです。