水曜日は関東甲信で真冬の寒さに。再び桜に雪の所も?
水曜日は寒気の中を南岸低気圧が通過
先週の初め、4月のスタートは”新年度寒波”の影響で、全国的に寒くなりました。
ところが週末には寒気が抜けて、東京都心は金曜日から日曜日(5日から7日)にかけて、3日連続で20℃以上の暖かさとなりました。
この暖かさにより桜は東日本や西日本のほとんどの所で満開となり、桜前線は東北地方を北上しています。
しかし、今週は再び上空に寒気が入りやすくなるため、春本番の暖かさは影を潜めることでしょう。
朝晩を中心に寒の戻りとなりそうですが、特に注目は水曜日(10日)です。
前線を伴った低気圧が九州付近から関東の南を東進する見込みで、これは冬季の関東平野に最も雪を降らせることが多い南岸低気圧と呼ばれるものです。
一つの目安として、関東平野で雪になる可能性が高まるのは上空1500メートル付近に-3℃以下の寒気が流れ込んでいる時。
今回この寒気は関東の北にありますが、雪が混じる可能性がある0℃以下の平年より5℃前後低い寒気は関東南岸まで流れ込んでいるため、平野部でもかなり冷たい雨が降り、多摩地方など内陸部では雪の混じる所があるかもしれません。
水曜日の雨や雪の予想
水曜日午前9時の雨や雪の予想をみてみると、西日本は全域で雨が降り、岐阜県、長野県、山梨県など、標高の高い所では甲信地方を中心に雪で降り出す所が多い見込みです。甲府ではすでに桜が満開となっていますので、桜に雪という所があるかもしれません。
また弱い降水域がかかれば、関東内陸部でも多摩地方などを中心に小雪のちらつく可能性があると思われます。
正午には関東地方でも南部を中心に冷たい雨が降り、標高が1000メートル以上ある所ではみぞれや雪となりそうです。
午後6時のお帰りの時間になると、西日本では雨が止んでいますが、関東地方は冷たい雨が降り続いており、引き続き、日光やみなかみなど山沿いでは雪となる所もあるでしょう。山沿いでは湿った雪が多く積もる可能性もあり、注意が必要です。
なお、低気圧の進路や上空の寒気次第では雨や雪の予想が大きく変わる可能性があるため、最新の情報に注意していただきたいと思います。
東京都心の4月の最高気温10℃未満は?
東京都心は水曜日(10日)に冷たい雨が降り続くと、日中の気温がほとんど上がらず、8℃前後で推移し、真冬のような寒さとなる可能性があります。
そこで4月に最高気温が10℃未満の日(真冬の寒さ)を平成に入ってから調べてみました。
1991年4月1日8.5℃
1996年4月2日7.9℃
1998年4月2日6.7℃
2003年4月5日9.1℃
2005年4月12日9.9℃
2010年4月16日7.4℃
2011年4月3日9.9℃
2015年4月8日7.6℃
2017年4月1日8.9℃
すると上記のように30年間で9日ありました。
平均すれば3年に一度はありますので、極めて珍しいということもありませんが、ほとんどが4月に入ってから早々の記録なので、10日になっての10℃未満となれば、10年に一度程度の比較的珍しい寒さと言えるかもしれません。
ちなみに上記の寒さはすべての日で冷たい雨が降っており、雪を観測している日もあります。
今の平年の最高気温は18℃前後ですから、4月に晴れるような日ではほぼ真冬の寒さになることはないということでしょう。