エジプトで50.9度 国内記録か
エジプトのアスワンといえば、アスワン・ハイダムで有名であり、世界でもっとも雨の少ない定住地の一つとも知られています。年間降水量はわずか0.8ミリで、雀の涙ほどしか雨が降りません。
このカラカラの地で7日(金)、気温が50.9度に達し、エジプトの観測史上最高気温となった可能性が出ています。同時にこの記録は、アフリカ大陸全体における6月の過去最高気温でもあるようです。
容赦のない暑さのため、内戦の激しい隣国スーダンから逃れてきた避難民が毎日のようにエジプトで亡くなっているという悲しいニュースも伝えられています。
12か月連続の記録更新
先月、海陸合わせた世界の平均気温は、5月としての観測史上最高を記録しました。これで去年7月から12か月連続で、各月の記録を更新し続けていることになります。この恐ろしい記録の背景には様々な理由が絡んでいるでしょうが、温暖化の現実を改めて突きつけているようです。
温暖化の影響を受けにくい国トップ5
この先、温暖化の影響で住める場所は減ってしまうのでしょうか。
生存不能になるだろうとまでいわれているのが、中東一帯です。たとえばクウェートやカタールなどでは1年の半分以上が40度となり、高い湿度と相まって、生存の危うい地になるだろうと予想されています。
では反対に、温暖化でも住みやすい国はどこなのでしょう。
英国アングリア・ラスキン大学が、地理的位置や人口の過密具合、エネルギーの自給自足能力などの基準で分析した論文があります。それによれば、ニュージーランド、アイスランド、イギリス、オーストラリア、アイルランドが温暖化でも有利なトップ5か国に選ばれています。
では日本はどうでしょうか。海外の調査では、日本は世界で4番目に温暖化の影響を受けやすい国とされています。このように高いリスクにありますが、一方で温暖化に適応して回復する能力の高い国だという前向きな評価もされています。
未来の日本は居住可能なのか。その件についてわが国でも今、研究プロジェクトがスタートしているようです。