セリエAの「1年で最も価値を高めた選手」ランキング、トップはミラン“社長” 冨安健洋は59位
市場価値の測定方法は様々だ。あくまでも、ひとつの指標でしかない。それを踏まえたうえで、見る者にとっては興味深い参考データとなる。
移籍情報サイト『Transfermarkt』が先日、セリエA選手たちの市場価値を更新した。
リーグトップに立ったのは、1億ユーロ(約133億3000万円)のロメル・ルカク。2位が8000万ユーロ(約106億7000万円)のラウタロ・マルティネス、3位が7500万ユーロ(約100億円)のマタイス・デ・リフトだった。
一方で、この1年間で(正確には2020年7月1日から)最も市場価値を高めたのは、フランク・ケシーだった。「社長」の愛称を持つコートジボワール代表MFは、2000万ユーロ(約26億7000万円)から5500万ユーロ(約73億3000万円)と3500万ユーロ(約46億6000万円)の上げ幅だ。
名門ミランが復活するきっかけは、ズラタン・イブラヒモビッチの復帰だった。ただ、10月で40歳になる大ベテランは、今季のリーグ戦で出場19試合と半分にとどまっている。ピッチ上に限れば、最も安定して貢献したのが、37試合出場で13得点をマークしたケシーだった。
上げ幅ランキングの2位には、再びルカクが登場。その飛躍ぶりは周知のとおりだ。続くのも、新王者インテルの選手たち。3位がニコロ・バレッラ、4位がアレッサンドロ・バストーニだ。5位には、21ゴールで得点ランク4位につけた21歳のドゥシャン・ブラホビッチが入った。
以下、上位陣をリストアップしてみよう。
1位:フランク・ケシー(ミラン)
+3500万ユーロ(約46億6000万円)
2位:ロメル・ルカク(インテル)
+3200万ユーロ(約42億6000万円)
3位:ニコロ・バレッラ(インテル)
+2900万ユーロ(約38億6000万円)
4位:アレッサンドロ・バストーニ(インテル)
+2850万ユーロ(約38億円)
5位:ドゥシャン・ブラホビッチ(フィオレンティーナ)
+2400万ユーロ(約32億円)
6位:ロジェール・イバニェス(ローマ)
+2320万ユーロ(約30億9000万円)
7位:ヴィクター・オシメーン(ナポリ)
+2300万ユーロ(約30億6000万円)
8位:イスマエル・ベナセル(ミラン)
+2050万ユーロ(約27億3000万円)
8位:ハカン・チャルハノール(ミラン)
+2050万ユーロ(約27億3000万円)
10位:マヌエル・ロカテッリ(サッスオーロ)
+1950万ユーロ(約26億円)
11位:ルスラン・マリノフスキー(アタランタ)
+1900万ユーロ(約25億3000万円)
12位:ピオトル・ジエリンスキ(ナポリ)
+1800万ユーロ(約24億円)
12位:テオ・エルナンデス(ミラン)
+1800万ユーロ(約24億円)
12位:ロドリゴ・デ・パウル(ウディネーゼ)
+1800万ユーロ(約24億円)
15位:イルビング・ロサーノ(ナポリ)
+1700万ユーロ(約22億7000万円)
16位:クリスティアン・ロメロ(アタランタ)
+1650万ユーロ(約21億9000万円)
17位:ラウタロ・マルティネス(インテル)
+1600万ユーロ(約21億3000万円)
17位:ドメニコ・ベラルディ(サッスオーロ)
+1600万ユーロ(約21億3000万円)
19位:ダヴィデ・カラブリア(ミラン)
+1550万ユーロ(約20億7000万円)
20位:ロビン・ゴゼンス(アタランタ)
+1500万ユーロ(約20億円)
20位:ルイス・ムリエル(アタランタ)
+1500万ユーロ(約20億円)
なお、ボローニャ所属の冨安健洋は、今回の改定で市場価値2000万ユーロ(約26億7000万円)となった。昨年7月1日からは650万ユーロ(約8億7000万円)のアップ。上げ幅ランキングでは、全体の59位タイだった。
繰り返しだが、『Transfermarkt』によるひとつの指標でしかない。万人が納得する順位ではないだろう。ただ、上記の選手たちが今季、大きく光る何かを見せたのも事実だ。その彼らが、来季はどのようなプレーを見せてくれるのか。期待したい。