「ガリガリ君」の袋に描かれてるキャラ・ガリガリ君。でっかい口のサイズを推測してみた!
こんにちは、空想科学研究所の柳田理科雄です。
マンガやアニメ、特撮番組などを、空想科学の視点から、楽しく考察しています。
さて、今回の研究レポートは……。
赤木乳業の「ガリガリ君」は、かき氷をアイスキャンデーで包んだ冷菓で、1981年から売られている。
毎年いろいろな商品が出て話題になるが、今年のニュースは「ガリガリ君ソーダ」など主力3商品が、21年ぶりにリニューアルされたこと。
かき氷の削り方を変え、大きな氷の割合を多くしたのだという。
ロングセラー商品をしっかり改良する姿勢はスバラシイと思うが、リニューアルということは、袋に描かれているキャラの男の子も変わったのか!?
「ガリガリ君」と聞いて思い浮かぶのは、とっても口の大きなあのキャラだ。
よもや、彼も変わってしまったのでは……。
心配になったので、コンビニに行ってみた。
冷凍コーナーには「ガリガリ君」が何種類も置いてあり、5年ぶりに復活したという「ガリガリ君リッチ チョコチョコチョコチップ」や、ナゾな新商品「大人なガリガリ君 お米のソーダ」などあった。
そして、どの商品パッケージにも、例の「ガバッと口を開けた男の子」のイラストが描かれている。
よかった、変わっていない!
安堵しながらしみじみ見れば、本当に大きな口である。
この口のインパクトで、40年以上続くロングセラー商品を支えてきたのだろう。
そこで筆者は「ガリガリ君ソーダ」を購入し、この偉大な人物の口の大きさを推測してみることにした。
製造元の赤木乳業のホームページによると、彼の名前は「ガリガリ君」。
埼玉県深谷市に住む小学生、という設定らしい。
◆「ガリガリ君」を計測する
早速、買ってきた「ガリガリ君ソーダ」を計測する。
氷に覆われている部分もあって、やや大雑把だが、長さは8.5cm。
横幅は、棒側が5.5cm、先端が5.3cm。
厚さは、棒側が2.5cm、先端が2.3cm。
どちらも先端が棒側より2mmほど短くなっているが、製造工程で型から抜きやすくするため&食べやすくするためだろう。細かく工夫されているものである。
この測定結果を元に、ガリガリ君のイラストを推計すれば、彼のガバッと開けた口は、上下10cm、左右18cm、ということになる。
口の左右にもほっぺたが広がっているから、そこまで加えた横幅を計算すると、なんと24cmだ。
そもそも人間とは、どのくらい口を開けるのだろうか?
個人差は大きいと思うが、筆者が鏡を見ながら全力で口を開け、測ってみたところ、上下4.2cm、左右6.5cm。顔の横幅は20cmほどだった。
筆者と比べると、ガリガリ君の口は、上下に2倍以上、左右に3倍近くも大きいことになる。
◆口はまだまだ広がるはず!
だが、注目すべきはここからだ。
イラストのガリガリ君は、大きく口を開けているのに、ほっぺたが膨らんでいる。
人間というものは通常、大きく口を開くと、ムンクの「叫び」のように、ほっぺたはまっすぐになる。
ところが、ガリガリ君は開口しながらも、ほっぺたがまぁるく膨らんでいるのだ。
人間のほっぺたが膨らむのは、口のなかに息を溜めたときであり、そのためには口を閉じる必要がある。
大きく開口したとき、ほっペたがまっすぐになるのは、咬筋や大顎骨筋など頬の筋肉と、口のまわりの口輪筋が引き伸ばされるからだ。
口を開けているガリガリ君のほっぺたがふっくら湾曲しているからには、彼の筋肉にはまだ余裕があるに違いない。
つまり、もっともっと開くはず!
ほっぺたのカーブの長さからすると、それがまっすぐになるまで口を開けたら、口はさらに9cm開く計算になる。
すでに10cm開いているから、つまりガリガリ君の口は上下19cmまで開く。
ガリガリ君は、その気になったら「ガリガリ君」(アイスのほう)を縦に2つ並べてガリガリかじれるということだ。
すごい!
これほど口が大きいと、考えたくなる。
ガリガリ君はいっぺんにどれくらいのものを食べられるのだろうか?
袋のイラストから推測すると、口の内部空間の左右は22cmほど。
奥行きを10cmと仮定して計算すると、口の容積は1.2Lになる。
パッケージ裏面の表示によれば、「ガリガリ君ソーダ」の体積は105mLだから、ガリガリ君はガリガリ君をいっぺんに10本も口に入れることができる!
ご飯なら、普通のご飯茶碗で7.7杯……!
ホレボレしますなあ、ガリガリ君。
しかし、筆者が実際に「ガリガリ君ソーダ」を食べてみたところ、めちゃくちゃ冷たい!
冷たくてたいへんウマいが、これを何本も食べると体が冷えてしまうだろう。
ガリガリ君も、これを読んでいる皆さんも、「ガリガリ君」は1本ずつ味わって食べることをおススメいたします。