父のコーチを受けながら成長する、パッキャオの元スパーリングパートナー
トレーナーであるケネス・シムズ・シニアと、その息子のケネス・シムズ・ジュニア。この親子は、イリノイ州シカゴで暮らしている。ジュニアはアマチュアで全米チャンピオンとなり、評価を揺るぎないものとしてからプロに転向した。
そのジュニアがウエルター級8回戦で9戦8勝(2KO)無敗1分けのキーシャウン・ウィリアムズを判定で下し、自身17度目の白星を挙げた。目下、17勝(5KO)2敗1分けである。
1993年12月25日生まれのジュニアは語る。
「2敗は成長過程でのものと受け止めています。幼いころ、同級生のなかで一番小柄だった僕を父がジムに連れて行ったことが、ボクシングを始めたきっかけです。16歳でプロの世界王者となることが目標となりました」
現在28歳のジュニアの身長は、178センチ。ウエルター級ではけっして小柄ではないものの、シニアより一回り小さい。
シニアも言う。
「ボクシングはハードな競技。簡単な仕事など一つもない。息子が勝ち上がるために必要なことはボクシングに人生を捧げる姿勢と、決意、そして学習能力だ」
ケネス・シムズ・ジュニアの名がボクシング界で広く知られたのは、2015年初春のことである。同年の5月2日に行われた"世紀の一戦"、フロイド・メイウェザー・ジュニアvs.マニー・パッキャオ戦の前、パッキャオのスパーリングパートナーに抜擢されたのだ。
あれから、もう7年。
親子揃って「最高の経験だった」と話す二人は、2022年を飛躍の年と出来るだろうか。