アニメ「東京リベンジャーズ」聖夜決戦編:SVODディズニープラス独占配信の衝撃
昨年のテレビアニメ放送を機に、原作や実写映画、2.5次元舞台それぞれで大きな盛り上がりをみせてきた人気作「東京リベンジャーズ」。
そのテレビアニメ第2期にあたる“聖夜決戦編”が、動画配信サービス・ディズニープラスにて、SVOD独占配信となることが発表され、人々に衝撃が走りました。
一体何がそこまで人々を驚かせたのでしょうか。
■独占配信であることへの心配
衝撃の一因には、本作が独占配信となることへの作品ファンの心配もあったのかもしれません。
既にすっかり定着したSVODですが、ことアニメ作品に関しては、独占配信であるか否かが、その盛り上がりに少なからず影響を与えるサービスでもあると思います。
たとえば「鬼滅の刃」や「呪術廻戦」、本作1期のように、アニメ放送を機に盛り上がる作品が登場した時。
作品が様々なプラットフォームで定額見放題配信されていれば、放送をみていなかった人や放送地域外の人が、話題を聞いて自身の加入しているサービスで作品を後追いしやすく、盛り上がりが広まる可能性も高まります。
しかし一方で、日本では現在、『アニメの独占配信を機にそのサービスに新たに加入する』というよりは、『加入中のサービスで視聴できるならみる』という動きの方が多い印象です。
さらに、周りにオススメしようにも、独占配信だと『(相手が加入していないサービス)でしかみられない』ことも少なくないため、布教のハードルが高くなってしまうこともあります。
こうした昨今のアニメの独占配信への印象もあってか、もしかしたら2期はあまり盛り上がらなくなってしまうのではないかと、不安に感じる人も少なくなかったのでしょう。
■衝撃の放送局の多さ
しかし、やはり多くの人が続きを楽しみにしている注目作品だけあり、そうした独占配信が苦手とする部分を補う情報も発表されました。
それが、全国37局という、圧倒的なテレビ放送局の多さです。
数字だけみてもピンと来ないかもしれませんが、ただでさえ多いとされた1期21局から更に局数を増やし話題となった「鬼滅の刃」2期が発表時点で30局、現在放送中の「SPY×FAMILY」第2クールも、今後放送が始まる局を含め現在確認できるのは35局※ということからも、いかに本作のテレビ放送に力が入っているのかが窺えます。
また本作は、既に1期で人気も十分広がっており、放送時期も大きく離れてはいないため、話題になってから後追いする人も少なくなかった1期と比べて、2期は1話からリアルタイムで放送を追いかける人の割合も多いはずです。
そう考えると、独占配信であることによる盛り上がりへの影響も、そこまで大きくはないのかもしれません。
- ※今後一挙放送が行われる南日本放送も含めた数字
とはいえ、それでも2期から作品が気になりはじめた人や、うっかり放送開始時に視聴を逃してしまった人がいた場合、やはり後追いするハードルは1期より高くなると思います。
しかしこれまでに独占配信されてきたアニメ作品も、一定期間の後、様々なプラットフォームで定額見放題が解禁されてきましたので、同様の展開がなされれば、その時点で2期の視聴を逃した人達をカバーすることはできるかもしれません。
また、海外での本作の反響を考えると、ディズニープラスというプラットフォームでの世界展開が、盛り上がりを後押しする可能性も、無きにしも非ずです。
いずれにしても、「鬼滅の刃」以降、「呪術廻戦」や本作1期、「SPY×FAMILY」など、近年盛り上がってきた作品はSVODも充実していることが多かったため、これだけの話題作が2期からはテレビ放送と共に独占配信となる事態はほぼ初めてかと思います。
このことが作品の盛り上がりにいかに影響してくるのか、はたまた影響しないのか、その点も含め見逃せない2期の展開となっていきそうです。
※2022年12月16日15:05 「SPY×FAMILY」第2クール放送局数、BSテレ東を二重にカウントしていたため36局⇒”35局”に修正。併せて注釈も”※今後一挙放送が行われる南日本放送も含めた数字”へ修正。大変失礼いたしました。