東京五輪に先駆けて北朝鮮が「国体」開催! 5万人収容の競技場で!
北朝鮮は先月25日に開かれた北朝鮮オリンピック委員会の総会で、新型コロナウイルスから選手を保護するため、東京五輪に参加しないことを決定したが、北朝鮮国内では太陽節(金日成主席生誕日)慶祝全国道(県)対抗群衆体育大会が開かれており、15日には金日成競技場でサッカーの決勝戦が行われた。
平壌中心を流れる大同江の西岸、凱旋門の東側に立地し、陸上トラックと人工芝のサッカーコートを有する金日成競技場は約5万人を収容できる。配信された写真を見る限り、競技場は超満員の観客で埋め尽くされていた。マスク着用の有無にかかわらず、北朝鮮では観客に上限を設けていないようだ。
また、この日、平壌の劇場では恒例の金日成生誕祝賀公演が行われ、金正恩総書記が李雪主夫人を連れ添い、党幹部らと共に芸術団体の合同公演を鑑賞していたが、誰一人マスクを着用してなかった。配信された写真を見る限り、ソーシャルディスタンスとも無縁だった。
朝鮮中央通信によると、金総書記が劇場の観覧席に現れると観客から熱狂的な「万歳!」の歓呼の声が上がり、また、公演が終わると、今度は「金正恩総書記を仰いで上げる嵐のような歓呼の声が再び場内を震撼させた」とのことだ。
室内での「ノーマスク」は金総書記出席の下、4月6日から3日間の日程で開かれていた労働党末端大会でも見られた。大会会場には全国の道、市、郡から延べ1万人が集まっていたが、雛壇の党幹部を含め参加者全員がマスクを着用してなかった。
今年1月の労働党第8回大会でも同様の光景が見られた。代表者4750人、傍聴人2000人、合わせて6750人が出席していたが、初日の開会式ではこれまた誰一人、マスクを着けてなかった。
国体が開けるぐらいならば、新型コロナウイルスが蔓延していないのだろう。もしかすると、本当に感染者がゼロなのかもしれない。
五輪開催地の日本、東京が7月までに「コロナ」を終息できるならば、国際オリンピック委員会(IOC)の説得次第では、北朝鮮が翻意し、東京五輪に参加する可能性はゼロではない。
IOCにはまだ公式の不参加通知がなされてないことから、バッハ会長自らが北朝鮮の説得に乗り出すとしているが、果たして金総書記の心を動かすことができるだろうか?