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LINEクレカ「2枚持ち」でポイント還元を最大化する

山口健太ITジャーナリスト
LINE Payから新しいクレジットカードが登場(Webサイトより、筆者撮影)

11月29日、LINE Payから「最大5%還元」をうたう新しいクレジットカードが登場しました。

さすがに条件や上限はありますが、その中でポイント還元を高めるコツはLINEクレカの「2枚持ち」にあるようです。

ポイントを最大化する「2枚持ち」

LINE Payは、グループ会社のPayPayと一部の機能で連携しつつも、LINEユーザー向けのサービスとして運営されています。

そのクレジットカードとしては、これまで「Visa LINE Payクレジットカード」(LINEクレカ)がありましたが、新たに「Visa LINE Payクレジットカード(P+)」(LINEクレカ(P+))が加わりました。

P+(ポイントプラス)という名前の通り、LINE Payの支払い元にこのカードを設定した状態(チャージ&ペイ)でコード支払いをすると、ポイントが「最大5%還元」になります。

支払い元にLINEクレカ(P+)を設定した状態(筆者撮影)
支払い元にLINEクレカ(P+)を設定した状態(筆者撮影)

注意点としては、5%還元で獲得できる上限は毎月500ポイントとなっており、毎月1万円の利用で上限に達する計算です。

また、ポイントプラスという名前に反して、通常のポイント還元は「0.5%」となっており、これは既存のLINEクレカの「1%」から半減しています。

LINEクレカとLINEクレカ(P+)の違い(プレスリリースより抜粋)
LINEクレカとLINEクレカ(P+)の違い(プレスリリースより抜粋)

これを踏まえた上で、ポイント還元を最大化する方法としては「2枚持ち」が考えられます。

LINEクレカとLINEクレカ(P+)は両方持つことができます。かつてはLINEクレカの年会費は条件付き無料でしたが、現在は永年無料。P+の年会費も永年無料なので、両方持った場合でも年会費はかかりません。

たとえば毎月5万円を使っている人の場合、これまでは1%還元のLINEクレカを使うことで500ポイントを獲得できました。

そこで、そのうち1万円分をLINEクレカ(P+)によるコード支払いにすることで、5%還元で500ポイントを得られます。残りの4万円分から400ポイントを得られるとすると、毎月の獲得ポイントは900ポイントに高まるというわけです。

コード支払いができない場合でも、iDやVisaのタッチ決済ができるならば、「Visa LINE Payプリペイドカード」を使うことで2%還元(終了日未定のキャンペーン)となるため、ポイント還元を最大化できます。

やや気になるのは、クレカを2枚持ちすることで、利用明細や引き落としの確認に手間がかかるという点です。

できれば既存のLINEクレカの特典として、コード支払いの最初の1万円分を5%還元にしてほしかったところですが、LINE Payは「検討案としてはございましたが、スマホ決済(コード決済)をお得に便利に使いたい方向けという位置づけで、ターゲットが異なるため商品を分けさせていただきました」(広報)と説明しています。

また、LINE Payは「新たに2種類の商品ラインナップを今夏より順次提供開始予定」と予告していました。

この点について、今回登場したLINEクレカ(P+)は、その1つに該当するとのことです。もう1つの商品についても準備を進めており、「発表の時期は未定ですが、決定次第改めてアナウンスさせていただければと存じます」(LINE Pay広報)としています。

条件付き「5%還元」に新たな選択肢

実際に筆者も、自分のアカウントを使ってLINEクレカ(P+)を発行してみました。チャージ&ペイで使うだけなら物理的なカードは不要なので「カードレス」を選びました。

カードは「即時発行」に対応しています。スマホから必要事項をゆっくり入力して約10分、審査に約10分かかり、合計20分ほどでカードが発行されました。カード番号はすぐに「Vpass」アプリから確認できます。

約20分でカードが使えるようになった(アプリ画面より、筆者作成)
約20分でカードが使えるようになった(アプリ画面より、筆者作成)

このカードの発行元である三井住友カードには、コンビニなどで「最大5%還元」をうたうナンバーレスカードがありますが、通常の還元率は0.5%となっています。

これに対してLINE Payは、LINEクレカとLINEクレカ(P+)を組み合わせることで1〜5%の還元率を期待できます。ライフスタイルにもよりますが、「LINE Payに支払いを集約する」ことは1つの選択肢になるでしょう。

ITジャーナリスト

(やまぐち けんた)1979年生まれ。10年間のプログラマー経験を経て、フリーランスのITジャーナリストとして2012年に独立。主な執筆媒体は日経クロステック(xTECH)、ASCII.jpなど。取材を兼ねて欧州方面によく出かけます。

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