過去にどんな地震に便乗する手口が起きたのか?能登半島地震の便乗詐欺から身を守るために#専門家のまとめ
令和6年1月1日の夕方、震度7の能登半島地震が起きて、甚大な被害となっています。
支援の動きも出てくるなか、必ず起こるのが、災害に便乗した詐欺や悪質商法です。人々が苦しんでいる状況につけこんでお金を騙しとろうとする行為を絶対に許してはいけません。
過去にどのような手口があり、私たちは何に注意をするべきなのでしょうか。
▼令和5年5月5日に起きた能登地方の地震に便乗して、義援金名目で、お金をだましとった容疑で60代男性が逮捕されています。その数は約200件にも上るということです。
▼8年ほど前に起きた、熊本地震の時にも、募金を求める様々な電話や訪問があったという報告があり、注意喚起がされています。
▼平成23年の東日本大震災の時にも、様々な詐欺が起きました。募金箱を用意して、不特定多数の人たちからお金を集めたとして逮捕された事例もあります。
▼先の記事にあるように、大震災後には「地震で携帯が壊れ、番号が変わった」という振り込め詐欺もありましたが、今後、災害に便乗する特殊詐欺にも注意が必要です。昨年、起きた特殊詐欺です。
一連の記事を見てもわかりますが、大地震に便乗した詐欺では、募金詐欺のような善意につけこんでの手口が多くみられます。ですので、どちらかというと被災地の方々よりも、被害の現状をみて心を痛める全国各地の人たちが詐欺に遭いやすい傾向があります。
特に災害支援団体を騙る特殊詐欺の手口には、より注意が必要になります。
平成28年には、東日本大震災の支援団体を名乗り、高齢女性から現金をだましとったとし、男女10人が詐欺容疑で逮捕されており、この時の手口は「あなたは団体の登録番号を他人に教えた」などといいがかりをつけて「監獄行きになる」などと脅してお金をだましとるものでした。
昨年、詐欺被害として深刻なものに「老人ホーム(介護施設)」の入居権詐欺があります。この手口でも「あなたは名義を貸すという違法行為をした」などと言いがかりをつけて「刑務所に入ることになる」などと脅して、トラブルの解決の名目で高齢者からお金をとっています。
高齢者を狙った劇場型勧誘再び!?「老人ホーム入居権」を譲ってほしいという詐欺電話に注意!(国民生活センター)
熊本地震の後にも「震災で知人が家をなくした」といい「老人ホームに入居するためにあなたの名義を貸してほしい」という電話がかかってきていますが、電話は、熊本から遠く離れた北海道の高齢女性のもとにかかってきています。
今回の甚大な被害に乗じた詐欺行為が、全国で一斉に起こる可能性がありますので、過去の被害事例を知り、身を守るようにしてください。