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197センチのWBC暫定スーパーウエルター級王者

林壮一ノンフィクションライター/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(C)Esther Lin/SHOWTIME  ルビン戦のフンドラ

 2022年4月9日、エリクソン・ルビンとの間で争われたWBCスーパーウエルター級暫定王座決定戦に勝利したサウスポー、セバスチャン・フンドラ(24)。身長197cm、リーチ203cmの体躯は嫌でも目を引く。

 同ファイトでは第2ラウンドに右アッパーでダウンを奪いながらも、7回には連打を浴びて自身がキャンバスに沈んだ。

 我慢比べの消耗戦で粘り強さを見せ、9回終了時にルビンを棄権に追い込んだフンドラ。10月8日にカリフォルニア州カーソンのディグニティ・ヘルス・パークで、同タイトル初防衛戦を迎える。

 対戦相手はカルロス・オカンポ(26)。2018年6月16日にエロール・スペンス・ジュニアの持つIBFウエルター級タイトルに挑んでいる。目下、34勝(22KO)1敗。唯一の黒星が、スペンスに喫したものだ。

(C)Esther Lin/SHOWTIME
(C)Esther Lin/SHOWTIME

 現地時間9月14日にオンライン記者会見が開かれ、フンドラは語った。

 「とてもワクワクしています。前回の試合もメインイベントでしたが、今回は主役としてSHOWTIMEで中継されるんですね。南カリフォルニアのファンの前で戦えることも、この上ない喜びです。

 ルビン戦で自分の仕事を見せはしましたが、学んだことは殆どありませんでした。私はファンを熱狂させてナンボだと感じています。この階級で存在感を示し、世界王者になることを目指しています。

(C)Esther Lin/SHOWTIME  ルビンとの身長差は20cm以上だった
(C)Esther Lin/SHOWTIME  ルビンとの身長差は20cm以上だった

 オカンポは私と同じように、メキシカンならではの強さを持っています。ノックアウトしてやろうと出てくるでしょう。ルビン戦でダウンを喰らう前、私は疲労を感じていました。でも、自分のいいパンチが当たったら、エネルギーが蘇ったんですよ。膝もしゃんとしましたね。

 自分はどこでだって戦います。何なら自宅の裏庭でもいいです。見る人に素晴らしいファイトをお届けしたいです。

 私は今、WBCの指名挑戦権を持っています。オカンポ戦をクリアして、タイトルマッチに繋げたいですね。ずっと世界戦を意識してやっていますし、ハードな試合をこなしてきました。そして成長してきた自負があります。オカンポも、私を伸ばしてくれるでしょう。

(C)Esther Lin/SHOWTIME
(C)Esther Lin/SHOWTIME

 リングに上がれば、自分にメキシカンの血が流れていることを感じます。もっとメキシコの歴史を学びたいですし、メキシコの選手と戦いたいです。今回は、2人のメキシコ戦士が南カリフォルニアで素晴らしいファイトを展開しますよ。

 我々のチームは、ずっとオカンポに注目し、視線を送っていました。彼はこのところずっと勝ち続けていますよね。いい選手だからこそ、戦う意味があります」

 ルビン戦では打たれ脆さも見せたフンドラ。ベルトを守ることができるだろうか。

ノンフィクションライター/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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