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ChatGPTアプリ、類似名称アプリに注意。一文字違いのアプリなど検索によるダウンロードは注意必要。

大元隆志CISOアドバイザー
「ChatGTP」等、ChatGPTと一文字違いのアプリ等が登録されている

 ChatGPTのアプリが日本国内でも利用可能になりました。しかし、話題性のあるアプリのため「ChatGPT」を検索しようとするユーザーを狙った類似アプリも多数現れているので注意が必要です。

■ChatGTP等、明らかに誤解を誘う名称のアプリが存在

 App Storeで「ChatGPT」と検索すると、「ChatGTP」等一文字違いのアプリも検索結果に表示されます。この他にもアイコンデザインが類似しているものなどChatGPT人気に便乗しようとするアプリが多数存在しています。

 検索は利用せずに下記のリンクからダウンロードすることを推奨します。

 ・App Store ChatGPT

ChatGPTを連想させる名称やアイコンを利用しているアプリ。ChatGPTと検索するとこのようなアプリが多数表示されるので注意が必要。画像は筆者作成。
ChatGPTを連想させる名称やアイコンを利用しているアプリ。ChatGPTと検索するとこのようなアプリが多数表示されるので注意が必要。画像は筆者作成。

 こういった「誤解」によって、ChatGPTの類似アプリを利用し続けると「ChatGPTを利用しているつもりが安全ではない国にデータが送信されていた」、「ChatGPT Plusに課金していたと思ったら、類似アプリに課金してしまっていた」等のトラブルが発生するリスクがあります。

■ChatGPTを偽るフィッシングメール等の急増に注意

 ChatGPTの人気に便乗しようとしているのはアプリだけではありません。フィッシングサイトの急増も懸念されています。

 フィッシング詐欺で最もよく使われる手法のひとつに、公式ウェブサイトと誤解させるようなそっくりなドメイン名を使う方法は古典的かつ効果的な手法として知られています。チェックポイント社の調査によれば既にChatGPTを想起させる以下のようなドメイン名の存在が確認されており、同社はChatGPTを装うフィッシングサイトやフィッシングメールの急増への警戒を呼びかけています。

 chat-gpt-pc.online

 chat-gpt-online-pc.com

 chatgpt4beta.com

 chat-gpt-ai-pc.info

 chat-gpt-for-windows.com

■信頼出来るサイトからのダウンロード、ブックマーク登録を推奨

 今後もChatGPTと誤解させることを狙ったアプリやフィッシングサイトは多数発生することが予想されます。ChatGPTへのアクセスは信頼出来るサイトからのリンクや、ブックマーク機能を利用してご自身のブラウザに登録しておくことを推奨します。

 ・ChatGPT公式サイト

 ・ChatGPT iOSアプリ

CISOアドバイザー

通信事業者用スパムメール対策、VoIP脆弱性診断等の経験を経て、現在は企業セキュリティの現状課題分析から対策ソリューションの検討、セキュリティトレーニング等企業経営におけるセキュリティ業務を幅広く支援。 ITやセキュリティの知識が無い人にセキュリティのリスクを解りやすく伝えます。 受賞歴:アカマイ社 ゼロトラストセキュリティアワード、マカフィー社 CASBパートナーオブ・ザ・イヤー等。所有資格:CISM、CISA、CDPSE、AWS SA Pro、CCSK、個人情報保護監査人、シニアモバイルシステムコンサルタント。書籍:『ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦』など著書多数。

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