最新のGALAXY Note 7は、昨年モデルのiPhone 6sより遅い? 待ち時間テストの結果
2015年9月発売、もうすぐ1年がたとうとしているApple iPhone 6sと、8月上旬に発表された最新モデルのSmasung GALAXY Note 7。この2つの機種を比較する面白いベンチマーク動画がありました。
ちなみに、このPhoneBuffというYouTubeチャンネルは、スマートフォンのクレイジーなテストをやっています。100フィート先からiPhoneを矢で射貫くとか、何枚目のiPhoneで矢が止まるかとか。
SamsungがGALAXY S4やNote 3の頃(2013年)、ベンチマークアプリ向けに良い結果が出るようコードを仕込んでいたことが発覚した話は有名ですが、ベンチマークの数値がいくら良くても、実際の利用でのパフォーマンスは異なります。ビデオのテストでは、ピークの時の処理能力ではなく、普段のアプリ起動や切り替えで「どれだけ待たされるか」を計測する内容になっています。iPhoneとAndroidで同じ13本のアプリを揃え、順に起動して利用できる状態になったら次のアプリを起動させる、というレースを2周させています。
結果は、iPhone 6sが1週目1分21秒43、2週目1分51秒70。一方のGALAXY Note 7は1週目2分4秒96、2週目2分49秒89という結果。1週目のキャッシュがない状態、2週目のキャッシュされているであろう状態の双方で、iPhone 6sの方が、より「待ち時間が短かった」という結果になりました。
タイムの正確性には、さほど意味がないかもしれません。ビデオの中の「アプリが起動した」という判断は目視ですし、操作ごとに1秒未満の誤差が潜んでいるはずです。また、GALAXY Note 7と比較するなら、iPhone 6s Plusの方が、画面解像度がより近い点で、公正だったんじゃないか思います。
それでも、1周で43秒、2周で58秒の差が付いたことは、個人的には意外な結果でした。
Samsung GALAXY Note 7は、14nmプロセスの4コア64ビットプロセッサSnapdragon 820を搭載し、4GBのメモリを搭載しています。一方のiPhone 6sは2コア64ビットA9プロセッサと2GBメモリという仕様でした。ハードウェアの処理性能以上に、OSとアプリがいかに効率的に連携していくかの方が重要な局面になっていることを表していると思います。
この結果は、別の意味も持つと思います。これから登場する新しいiPhoneも、この待ち時間テストの結果を劇的に変えるとは思えません。
9月に登場するiPhone 7・iPhone 7 Plusには、A9をさらに高速化したA10プロセッサが採用されるでしょう。処理能力、グラフィックス性能はさらに向上し、同じ処理を行う際のバッテリー消費も抑えられると考えています。
こうした最新プロセッサを搭載するからといって、前述の「待ち時間テスト」が半分のタイムになるかといわれると、そうはならない、と予測できます。