台風予報はどのくらい当たっている? #専門家のまとめ
先日の台風10号では台風予報の移り変わりが大きく、日本と海外の予想を比較するなど予報円に注目が集まりました。
そもそも台風の予報はどのくらい当たっているのか、日本と海外の予想に違いはあるのか、まとめました。
ココがポイント
エキスパートの補足・見解
台風の予報には日本だけでなく、海外の気象機関の予測結果を含めるコンセンサス手法が使われています。ひとつの予測を使うよりも、複数の予測を平均した方が精度の高い結果が得られるからです。
日本をはじめ、アメリカ(NCEP)、ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)、イギリス(UKMO)などの気象機関は世界トップクラスの予報技術を持ちますが、予測しやすい台風がある一方で、予測しにくい台風もあり、台風の予報には各国共通の課題があります。
台風の予報を見るときの一番のポイントは予報円の中心にこだわらず、予報円の大きさに着目することです。
予報円の大きさは予測結果のばらつきによって決まります。予報円が大きいときは予測が不揃いで、違いが大きいことを、小さいときは予測が揃っていることを表しています。
【参考資料】
RSMC東京台風センター:年次活動報告書(2018年版)
気象庁、2019:平成30年度予報技術研修テキスト、第6章:台風進路予報の高度化