まるで和菓子！40種類以上ものインドスイーツが勢ぞろい

【春のアジアンスイーツまつり～インド～】
春の陽気に誘われて、甘いスイーツ気分な私が訪れたのは、インド人コミュニティータウンである東京・西葛西。東京メトロ西葛西駅からすぐの「トウキョウ ミタイワラ」は、2019年にオープンした人気のインド伝統スイーツ店です。

開業当初は同じエリアにありましたが、すぐに人気となり、広いスペースで提供できる駅近くに移転しました。インドスイーツの総称を「ミタイ」といい、「ワラ」は「～屋」、「～仕事をする人」、といった意味が店名になっています。

インド系の店舗というと小物や仏像など、ごちゃごちゃ＆ギラギラ系のイメージがあるかもしれませんが、同店の店内はすっきりとした高級感があります。一歩足を踏み入れた瞬間、空気が変わるというか高貴な雰囲気なんですよね。

ガラスのショーケースには、40種類ものスイーツがずらり。小麦粉や豆など、穀物の粉から作った生地をシロップ漬けにしたものやミルクを煮詰め固めたスイーツなどがそろっています。洋菓子のようなデコレーションの派手さはありませんが、銀ぱくやカラフルに色付けされたものが多いのが特徴です。

インドの方々にとってこれらのスイーツは、普段からおもてなしや贈り物、お供え物にしたり、お祭りやお祝いにも欠かせないものです。そのため、大小様々なギフト用のセットがあり、味比べができるセレクトボックスも人気のようです。

インドでは量り売りが一般的なのでグラム価格表記がされていますが、1個からも購入できます（併記）。見ただけだと何を買ったらよいか分かりにくいかもしれませんが、店員さんが日本語で丁寧に説明してくれますので安心してくださいね。

バルフィは牛乳を煮詰めて固めたミルクスイーツで、しっとりと口に溶けていくような優しい食感です。ミルクそのものの色をいかした白いタイプやチョコレートやココアを混ぜた茶色のバルフィもあります。ナッツやデーツといった具材入りもあり、バリエーション豊富です。　※「チョコベサンバルフィ」の「ベサン」とはひよこ豆粉のことです。

ラドゥも、バルフィ同様にバリエーション豊富なインドスイーツです。ゴルフボールのようにまん丸な形は、ひよこ豆などを炒った穀物の粉とバターオイルであるギーと砂糖を混ぜて固めます。ほろりと崩れる食感になっていて、豆やスパイスで色付けした黄色がとても鮮やかです。

かわいらしいバラの形をしているのは、カッテージチーズを固めてゆでた生地をベースに、ローズウォーターやカルダモンで香り付けしたおしゃれスイーツです。ジュワッとあふれる甘さが魅力です。他の「ミタイ」と比べても、ビジュアル良しの“映えスイーツ”でしょう。

インド料理はスパイシーな刺激のある味付けが多いので、スイーツはより甘くする傾向にあります。気温の高さからも保存に適した甘さが必要だったりするので、必然的に激甘になってしまうんですよね。

ただ食べ慣れていないと、食べた瞬間にジュワッとくる甘さに身震いするほどの衝撃だったり、頭を突き抜けていく感じだったり、はたまた歯がうずくようだったり、さまざまな激甘衝撃を体験することになるかもしれません。それでも近年は、健康志向になっているようで、甘さが控えめ目に作られているとか。

今回は、テイクアウトをしましたが、2階のフロアでは、パラタやプーリといったブレッド系やカレー、サモサといったスナック系など、軽食や紅茶などのドリンク類も提供されています。もちろん、1階で購入したスイーツも2階で食べることができるので、スパイスティーのチャイと一緒にいただくことをおすすめします。

乳製品が豊富なインドならではのスイーツですが、カレーをはじめとするインド料理に比べると知名度はまだまだ高くありません。これを機にインドスイーツに注目してみてくださいね。

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