ロシア、未来のサイバー農場の姿を描くSFフィクション動画:ディストピア?それともユートピア?
ロシアのbirchpunkが2020年11月19日にYouTubeに投稿した「RUSSIAN CYBERPUNK FARM」というSFフィクションのような動画が数日で370万回以上再生されている。ロシアの農家を舞台にした空想物語のシュールな映像だが、興味深くて見入ってしまう。この動画はセルゲイ・バシリエフ氏によってロシアのリャザンの実際の農家で撮影された。
▼RUSSIAN CYBERPUNK FARM // РУССКАЯ КИБЕРДЕРЕВНЯ
4分半程度の動画の中ではロシアの農家のニコライという農民がロシア訛りの英語で話している。「この国が技術的に遅れた国家というのは嘘です。政府がロボット農業従事者を提供してくれています」と未来の農場について語り、道路が整備されていない道では映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に出てきそうな乗り物で上空を飛んだり、宇宙船、ドローンによる羊飼い、QRコードのついた牛、ブラックホール、ドローンのハトなどが登場。また空飛ぶテレビ電話で会話をしたり、ロボットが農業を手伝っていたり、ロシアの郵便は届くのに2年かかると語ると空飛ぶバスが配達に来たり、ネットワーク回線が遅くてモニュメントが登場するまでに時間がかかるといったくすっとするシーンもある。全てがフィクションの動画だが、いくつかは近い将来に実現するかもしれないというようなシーンもある。そしてラストは「RUSSIAN MARS COLONIZATION PROGRAM(ロシアによる火星植民地化計画)」という画面が出てきて幕を閉じる。
現在、ロシアでも、いつ終わるかわからない新型コロナウィルス感染拡大で、多くの人が外出自粛を行っており、将来に対して不安な生活をしている。そのような状況で、ディストピアなのかユートピアなのかわからないが、社会から孤立した農民の近未来的な生活に共感を覚える人が多いのかもしれない。