【京都市伏見区】秀吉始め、天下人が代々所有した不思議な石 金の天目茶碗など公開 桃山時代の夢の跡!
京都市と京都市観光協会は、2023年1月から3月にかけて、恒例となった「京の冬の旅」を開催します。普段は見ることができない仏像など貴重な宝物や庭園、襖絵、建築など非公開文化財が公開されるとあって、好評を博し、今年で第57回目を迎え、15の寺院などで実施されます。今回はその内、伏見区エリアの醍醐寺の2塔頭をご紹介します。
醍醐寺は、理源大師聖宝が開いた真言宗醍醐派総本山で、世界文化遺産にも登録されています。豊臣秀吉がその最晩年となる慶長3年3月15日(1598年4月20日)に、醍醐の花見を挙行した場所としても知られます。200万坪におよぶ広大な境内地にそびえる国宝五重塔は、静かに1,100年以上の時の流れを語り伝えています。
~秀吉の栄華を偲ぶ建築美と弥勒菩薩坐像~ 醍醐寺 三宝院
三宝院は歴代座主が居住する「本坊」で、表書院(国宝)から望む庭園(特別名勝・特別史跡)は、代々天下人が所持した名石「藤戸石」をはじめ豪壮な石組と刈込が見事な、桃山時代を代表する池泉式庭園です。期間中は、快慶作の優美な弥勒菩薩坐像を安置する弥勒堂(重文)の特別公開や、豊臣秀吉から贈られた「金の天目茶碗と天目台」など寺宝展示もみどころとなっています。
2023年1月7日(土)~3月19日(日)※2月4日(土)~8日(水)は弥勒堂が拝観不可のため茶室「松月亭」の特別公開となります。またその他にも法要等のため弥勒堂が30分程度拝観できない場合があります。
~探幽18歳の障壁画が残る醍醐寺別格本山~ 醍醐寺 理性院
醍醐寺の塔頭寺院で別格本山です。本堂内の中央の厨子には80年に一度のみ御開帳される秘仏・太元帥明王像(非公開)が祀られており、向かって右手には平安時代後期の一木造の「不動明王坐像」(重文)、左手には鎌倉時代作の毘沙門天立像を安置しています。客殿「上段の間」には、江戸初期の絵師・狩野探幽18歳の頃の作とされる「水墨山水図」が残ります。現存する数少ない探幽十代の頃の障壁画として、その画風を知るうえで貴重な絵画といえます。
2023年1月7日(土)~3月18日(土)※1月13日(金)~16日(月)、2月19日(日)は拝観休止
2023年京の冬の旅は、他区のエリアでも魅力的な文化財が目白押しです。ぜひこの機会に訪れてみてください! ※新型コロナウイルス感染拡大の状況、社会情勢等により「京の冬の旅」が中止または内容変更となる場合がございます。 京都市観光協会オフィシャルサイト(外部リンク)
世界文化遺産 京都 醍醐寺(外部リンク)京都市伏見区醍醐東大路町22 075-571-0002