セキセイインコは可愛らしい姿や仕草と共に、達者なお喋り能力でも人気がありますね。

テレビの動物番組などで、名前などの単語にとどまらず、昔話や住所といった長文をすらすらとお喋りしている姿を見て、ご自分でもセキセイインコと言葉でコミュニケーションをとれたらいいな、と思われる方も多いと思います。

インコやオウム類は本来、集団生活をする動物ですが、仲間と常にコンタクトをとりながら行動します。

その際、パートナーや仲間とのコミュニケーションに囀りや鳴き声を使います。

人に飼われて飼い主を仲間とみなしたインコは、コミュニケーションの手段として、人の言葉を真似して気持ちを伝えようとします。

セキセイインコに言葉を覚えさせるには、飼い主との信頼関係が大切なのですね。

インコが飼い主のことを信頼して好きになってくれたら、スキンシップだけでなく、言葉でもコミュニケーションをとりたいと思い、一生懸命に人間の言葉を覚えようとしてくれるでしょう。

また、覚えてほしい言葉だけでなく、普段から頻繁に話しかけられていたり、家族がいつも楽しく会話をしている家で飼われているインコは、お喋りに興味を示しやすいと言えます。

家族が楽しそうに会話する様子を見ているうちに、インコも仲間に入れて欲しくて、自分からお喋りを覚えようとしてくれるかもしれません。

・おしえる言葉は何が良い？

一番覚えさせやすいのは、インコ自身の名前です。

もしかすると、覚えさせようとしなくても、覚えてしまっているかもしれませんね。

インコの名前を呼んでいる時、飼い主さんはインコに注意を向けています。

好きな人から注目されるのが大好きなインコにとって、飼い主さんが呼んでくれる自分の名前は何度聞いても嬉しいはずですから、すぐに覚えてくれるでしょう。

また、シチュエーションと結びつけられた言葉も覚えやすいので、同じような場面では、なるべく決まった単語を発するようにすると、インコも理解しやすいと言えます。

例えば、「おはよう」や「遊ぼう」など、これから楽しいことが始まるタイミングで発する言葉は、インコもワクワクしているので、覚えてくれやすいようです。

・インコのしゃべりたいサインを見逃さないようにしましょう

インコが人間のそばに寄ってきて、じっと口元を見たり、耳を傾けている時は、一生懸命に言葉を記憶しようとしていることが多いようです。

・覚えやすい言葉

人間にも当てはまりますが、感情を込めて発せられる言葉は、記憶に残りやすく覚えやすいようです。

インコが教えたわけでもないのに、覚えて欲しくない言葉をしゃべるようになることがあります。

悪態を覚えてしまったオウムのニュースを目にすることがありますが、悪態や驚いた時の叫び声は、驚きや怒りなどの強い感情から、咄嗟に出てしまうことが多い言葉と言えます。

また、言葉が発せられる際の表情や動作なども大きいために、単語を耳にしたオウムやインコの印象に残りやすく、覚えてしまいやすいのです。

教えたい言葉はプラスの感情を込めて話しかけ、教えたくない言葉は使わないか、難しいとは思いますが、できるだけ感情を込めないようにするのが良いかもしれません。

・教える時と場所

近くにいる時には、スキンシップなどのコミュニケーションを取ることが可能なため、音声でのコミュニケーションの必要性を感じてくれないかもしれません。

そのため、少し離れた場所から声かけしてみても良いでしょう。

何を言っているのかな？　と集中してくれますよ。

・トレーニングを始めたら

はじめの一言がでるまでは、毎日、同じ言葉を繰り返して教えるようにしましょう。

練習に適した時間は、午前中よりもお昼過ぎから夕方にかけての、まったりと気分の落ち着いている時間帯がよいでしょう。

また、低い男性の声よりも、高めの女性の声の方が覚えてくれやすいので、音程を高めにして優しい声で話すようにしましょう。

言葉に興味を持ったインコは瞳孔を収縮させ、飼い主の方に首を傾げるようにして注意を向け、一生懸命に聞き取ろうとします。

そのうち、グジュグジュとかゴニョゴニョといった音を出しながら練習を始めますが、一羽でいる時に、独り言を言っているように練習することが多いようです。

真剣になって一音一音に集中しているのかもしれませんね。

そのうち、言葉らしきものを発するようになりますが、さらに上達させるためには、同じ言葉をしっかりと繰り返して教えるようにしましょう。

片言でもお喋りをはじめたら、大袈裟なくらいに褒めてあげるとインコも喜んで、練習に熱が入ります。

また、忘れないように定期的に覚えて欲しい言葉を使ってトレーニングすることも大切です。

ただ、スパルタになってしまっては、インコにとってストレスになり、かえって覚えてくれなくなってしまうかもしれません。

なかなか覚えてくれないからといって、怒ったり罰を与えたりしないようにしましょう。

楽しく、遊びの一環のようにしてトレーニングするのがコツです。

インコは楽しいことや嬉しいことが大好きです

お喋りしたい、言葉を覚えたいと思うかどうかは、お喋りがインコにとってプラスになるか否かによります。

自分が喋ると大好きな飼い主さんが注目してくれて喜んでくれるのは、インコにとってとても嬉しいことなので、褒められれば褒められるほど、もっとしゃべりたい、上手になって褒められたいと、頑張って練習してくれるでしょう。