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【神戸市東灘区】灘目の水車の山田太郎と山田次郎に会いに行ってきた

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住吉川沿いにはかつてはたくさんの水車がありました。それが灘の酒造りや油絞りなど地域の産業を支えていたわけです。いまはもう見ることができないと水車が復刻して設置されている場所があります。太郎と次郎と名付けられた水車を見に行ってきました。

吉野杉でつくられた山田太郎・次郎水車

灘目の水車の解説板。
灘目の水車の解説板。

灘目の水車と呼ばれているこの水車は、吉野杉で作られています。吉野杉は油分が多いので水に腐りにくいという性質があるため酒樽などにも使われています。吉野杉で復刻された水車は、地域名の山田を苗字に太郎と次郎と名付けられたということです。

灘目の水車の全景。
灘目の水車の全景。

住宅街の中にある用水路脇に灘目の水車は作られています。ここに来ればいつでも水車は見学することができます。かつては住吉川沿いには88基もの水車があったということです。

手前が次郎、奥が太郎車。
手前が次郎、奥が太郎車。

訪ねたときには残念ながら水車は動いてはいませんでした。水が流れて水車が回っていたらさぞ豪快に水を跳ね上げていただろうと想像だけしておきました。

大きい水車が太郎車。
大きい水車が太郎車。

住吉川の水車は多くの産業を生みました。水車により小麦粉の生産ができそこから素麺が作られたのもそのひとつです。「兵庫の素麺発祥の地は東灘区の青木だった」の記事に書いた素麺の発祥もこの水車があったおかげでできたわけです。幅広い産業のルーツがこの水車から生まれたといっても過言ではないでしょう。

少しわかりにくい場所にありますが兵庫の産業発展の礎となった水車の復刻版、山田太郎、山田次郎に会いに行ってみてはいかがですか。

灘目の水車
神戸市東灘区住吉山手4丁目1−26
阪急御影駅下車、北東へ徒歩約15分
JR住吉駅下車、北へ徒歩20分
バス 31、38系統 白鶴美術館前下車 南へ徒歩3分

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神戸大好きのBest Kobeは「大人の知的好奇心を満たす神戸の記事」をお届けするWebメディアです。 執筆者は著書も多数ある経験歴長いフォトライターが担当。歴史的文化遺産の保存を推進する兵庫県ヘリテージマネージャーの肩書も。神戸港開港以来の深い歴史や多彩な文化からなるトピックをハードルを下げツッコミどころもたまには入れてわかりやすくお伝えるように心掛けています。 さらにサブカルチャーやイベント、季節の出来事など神戸の街を歩いて見つけたニュースもお届けします。Best Kobeを通じて魅力的な神戸を楽しんでもらえたら嬉しいです。

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