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女優、そしてファッションブランドも。多才なピン芸人・光永が抱く父・高山トモヒロへの思い

中西正男芸能記者
ファッションブランドへの思い、そして父・高山トモヒロさんへの思いを語る光永さん

 「Hey! Say! JUMP」の山田涼介さん似のルックスを活かしフジテレビ「ものまね紅白歌合戦」でも注目を集めてきたピン芸人の光永さん(32)。自身がプロデュースするファッションブランド「so.C.hu」(ソクチュウ)も2020年から手掛けています。NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」に出演するなど役者としても才能を発揮していますが、父であり、芸人の大先輩にもあたる高山トモヒロさんへの思いを吐露しました。

とことんやってみよう

 2020年に自分がプロデュースするファッションブランド「so.C.hu」を立ち上げました。

 もともと洋服は大好きだったんですけど、10年ほど前に吉本興業の“おしゃれランキング”女性部門で3位に入ったんです。

 まだ全く知られていない存在だったのに、ボーイッシュな要素が入っていることも加味されたのか、本当にありがたい結果をいただきました。そこをきっかけに、さらにファッションへの思いが強くなっていきました。

 それまでもおしゃれには興味はあったものの、芸人があまり服に凝りすぎるのも何か違うかな。そんな思いもあったんですけど、せっかくこんな順位をいただけたんだから、セーブせずに一回とことんやってみよう。そう思って、この10年は一日もコーディネートをかぶらせないように考えてきました。

 芸事とブランド展開はまた別のものとして考えているんですけど、ブランドで言うと、ブランドが独り歩きしてくれたらいいなとは思っています。「え、これって光永が作ってたん?」となるのが理想ですし、そうやって広く知ってもらえるように少しずつでも積み重ねをしていこうと思っています。

父への思い

 芸事で言うと、やっぱり賞レースは取りたいと思っています。「THE W」や「R-1グランプリ」を照準に入れていて、そのために単独ライブも毎月やっています。

 ただ、芸歴17年目になるんですけど、その難しさも噛みしめています。父はこの世界の先輩でもあるんですけど、自分が同じ仕事をやって思うのは「この仕事で娘3人を育てたのは本当にすごい」ということです。

 波がある仕事だというのは自分もこれでもかと痛感してきましたし、それがある中で家庭を持って娘を育てる。純粋に、なかなかできないことだと思います。

 …え、他に父親の良いところですか?う~ん、そうですね、これって絶対にあった方がいいですよね(笑)?後輩に思いっきりイジらせるところ。あと、ケチじゃないところですね。

 お金があってもなくても必ずごちそうする。そして「お願いします」と言われたら断らない。金銭面だけではなく、全てにおいてケチではない。それを貫いているのを見てきて、同じ仕事をしている者としてたくさんのことを感じもします。

 自分がこの世界に入るきっかけになったのも、小さな頃から父と一緒に親子ロケに行かせてもらったことですしね。世の中にはこんなに楽しい世界があるんだ。もし、これを仕事にできたらどれだけ素敵か。そう思って高校1年の時に吉本興業の養成所に入りました。

 今も普通に仲のいい親子ですし、思春期の頃に「パパ、臭いからあっち行って」みたいなことも全くなかったんです。今も「手をつなぎなさい」と言われたら、ま、積極的につなぎたくはないですけど、抵抗なくつなげはする感じです。あんまり言うと、調子に乗るかもしれませんけど(笑)。

 娘とはいえ圧倒的に芸歴が違うので、私から父に何かを言ったりすることはありません。ただ、本を書いたり、コントイベントを開催したり、常に何かを作るというクリエイティブなことを続けているのもすごいなと思っています。

 でも、一つ言わせてもらうとすると、娘がファッションブランドをやっているのにというか、私服がね、何度指摘しても変わらないんです。イオンにいる中学生みたいな恰好ばっかりで(笑)。

 あと、もともとバリバリの野球部だったからなのか、キャップのツバをものすごく折るんです。そこの角度が鋭角であればあるほどかっこいいという感覚があるみたいで…。

 親であり、大先輩でもありますけど、そういったところはしっかり指導していきたいと思っています(笑)。それでも多分なおらないとは思いますけど…。

(撮影・中西正男)

■光永(ひなた)

1991年10月6日生まれ。大阪府出身。吉本興業所属。大阪NSC30期生。日本大学芸術学部演劇学科卒業。幼少時より、父の高山トモヒロとテレビ番組のロケ企画などに出演し、エンターテインメントの世界に興味を持つ。2015年、吉本べっぴんランキングで2位に選ばれる。「Hey! Say! JUMP」の山田涼介のそっくりさんとしてフジテレビ「ものまね紅白歌合戦」などにも度々出演。17年にはNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」に出演する。365日コーディネートを変えるほどファッションに興味があり、自身のファッションブランド「so.C.hu」(ソクチュウ)を20年に立ち上げる。ブランドの4周年記念アイテムを5月24日から6月2日まで販売。ライブ「Shachi! Shachi!」を5月26日に東京・ヨシモト∞ドームで開催する。

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

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