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【京都市西京区】まさに虜になる味 桂川街道沿いに見つけた京丹波高原豚の餃子専門店の餃子が美味すぎる件

HOTSUU地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 桂離宮を訪れた後に桂川街道沿いを上がっていると、「虜や餃子」と書かれた目立つノボリを発見しました。気になったので、2024年7月14日にテイクアウト用の窓に声をかけました。看板には京丹波高原豚使用と書いてあります。店舗を一人で切り盛りされているのはオーナーの大橋弘始さん。イートインはありませんが、虜や餃子と大葉餃子を窓の小出しスペースで早速に試食させていただきました。

 やわらかいタイプの生地を口に含むと、中から肉汁がプシューっと出てきます。肉々しい具を噛むと京丹波高原豚の自然の甘みが口の中いっぱいに広がってめちゃ美味! キャベツは塩もみすると塩味がきつくなるのでボイルして絞り瑞々しさを残す工夫をしているのだそう。

 通常、餃子の具材は豚骨と鶏ガラでだしを取りますが、虜やでは、さらに貝柱スープを入れ込みます。大葉餃子は、宮崎産の大葉農家から直送の大葉がさわやかなアクセントになっていてくせになる味です。たれ無しでも十分に美味しい、いくつでも食べられそうな味でした。

 高齢で人気のお好み焼き屋さんが閉店したあと、大橋さんがこの地に餃子専門店を開店したのは6年前でした。広告代理店を経営しながら、メディアでも話題になった祇園で知る人ぞ知る中華料理長が切り盛りする中華料理店「虜や」をプロデユースしていましたが、諸事情でやむなく閉店。

 薩摩の黒豚始め全国の養豚所に足を運んで、「これが一番美味い」と厳選した豚肉で、店の売りでもあった熟成京丹波高原豚を使った餃子をどうしても販売したくて、自宅近くのこの空きテナントで専門店の営業を始めることに。ほぼ独学ですが、こちらも宇都宮市を始め、友人や御内儀と全国の餃子を食べ歩き研究を重ねたのだそう。

 野菜は近郊の農家から仕入れているといいます。親御さんと一緒に地元の子どもたちも大勢買いに来るため、やわらかい餃子にして、ニンニクはあえて使っていません。冷めても美味いのですが、近所の方々は「焼いといて」と電話があってからしばらくしたら家の皿を持参する人が多いのだとか。こういう地元の繋がりがいいですね!

 牛のあぎと心臓、とろてっちゃん、北海道直送のあめタマネギを使ったホルモン餃子も人気です。未曽有の大不況と言われる広告業界と二刀流で頑張っておられますので、営業は木曜から日曜日のみ。これだけこだわっているのにコスパも最高です。かつら離宮も近く、旅行者が立ち寄り、その後に全国から注文が来るため、口コミで広がり、売り切れごめんの人気店です。

桂離宮の前庭
桂離宮の前庭

 桂離宮や鈴虫寺、苔寺、浄住寺、地蔵院、松尾大社などにお越しの際はぜひお立ち寄りください。

「餃子の虜や」(外部リンク)京都市西京区桂久方町54-2 070-3349-8459

地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 「YAHOO!ニュース ベストエキスパート2024 地域クリエーター部門 特別賞」を受賞 京都をこよなく愛する地域ニュースサイト号外NETの京都市担当タウンクライヤ―です。四国から大阪の元地方紙記者。観光ガイドをしながら京都時空観光案内2024(観光ガイドのための京都案内マニュアル)全19巻や「やさぐれ坊主京を創る 前田玄以の生涯」(京都文学賞一次審査通過)はじめ、京都を題材にした小説なども執筆しています。

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