プロが解説!悩みの多い収納の使い方(②深い引き出し編)
片付け・収納の専門家、鈴木久美子です。
前回ご紹介した悩み多い収納の使い方(棚板編)に続き、今回は、引き出収納の使い方についてご紹介します。
便利なはずの引き出し収納も、使い方を間違えると、中に何が入っているか全くわからないブラックボックスになりがちです。今回は、特に悩みの多い、深い引き出し収納のポイントをわかりやすく簡単にお伝えします!
引き出し収納ポイント
まずは、引き出し収納の使い方の共通ポイントをお伝えします。
何と言っても、引き出し収納は、『上から見て、中の物がどこにあるか一目でわかること』が一番大切です。適当に収納したとしても、上から見てすぐにわかるようにする!、ということを肝に銘じて、いろいろな引き出し収納の事例を見ていきましょう。
深い引き出しの使い方
深い引き出しは、ついつい上に物を重ねていってしまうので、下に何が入っているか全く見えなくなり、下の物を取り出すときには、引き出し内をごそごそと、宝探しのようにする必要があります。そのように、下の物を取り出すときに、さらにぐちゃぐちゃになってしまいので悪循環になってしまうんです。
食品収納
食品は、期限がある物ですので、最もしっかり管理する必要がある物です。とはいえ、日々入れ替わる、いろいろな種類の物があるので、どのようにすればいいか分からず、とりあえずつっこんでいく、という人も多いのではないでしょうか?
上記は整理収納サポートのお客様事例ですが、キッチンの深い引き出しにこのように収納されている方が非常に多いです。
まずは、全ての物を出して、要・不要に分けていきましょう。
その次は、食品をざっくりと分類します。
粉物、レトルト、お菓子、など、ご自身のお持ちの食品ジャンルで分類してください。
空っぽになった引き出しに、ファイルボックスを入れて、縦に仕切っていきます。この時に、小さなサイズのボックスを使ってしまうと、せっかくの仕切り自体が埋もれてしまうため、ある程度高さがあるものを選んでくださいね。
この画像では、100円ショップの物を使用しましたが、無印良品やニトリなどのファイルボックスもおすすめです。
さらに、できれば引き出しの取っ手部分(閉めたら見えなくなる箇所)に食品の種類などをラベリングするとより分かりやすいです。
とっても簡単にスッキリするので、ぜひ同じようなお悩みがある人は今すぐ試してみてくださいね。
コンロ下収納
コンロ下収納も深い引き出しがついているキッチンが多いです。毎日、お料理をする際にフライパンが出しにくいと本当に面倒ですよね。
よくあるお悩みの、フライパン収納。
実はこの場所の収納改善はとっても簡単です。市販のフライパンラックを活用するのが最もおすすめです。たくさんの種類が売っていますが、まずはご自宅のスペースに合えばOKです!
幅が伸縮できるものが多いので、選ぶのは簡単だと思います。
高さは、引き出しが浅めの方だと大きなフライパンが立たないこともあるので、購入前にしっかり確認してくださいね。
ちょっと難しいのは、量が多すぎるフライパンやお鍋類を、必要適正量を選び抜くことでしょうか。
重ねて入れている時よりも、1つずつ立てて収納すると収納量は少し少なくなります。
毎日使うフライパン類が、片手でワンアクションで出し入れできると本当にストレスがなく便利ですよ。ぜひ、スッキリ快適な収納のために、使わないフライパン類がないか見直してみてくださいね。
大皿の収納
最後に食器の収納についてご紹介します。食器棚が引き出しタイプの方だと、深い引き出しがついていることが多いと思います。
一番下の引き出しには、重い食器や大きなお皿を収納することが多いと思いますが、これらの食器を大量に重ねて入れると、下の物は非常に取り出しにくくなってしまいます。
また、下に食器にはかなりの負荷がかかってしまうので、食器にとってもよくないです。
そこで、食器を1枚ずつ出し入れしやすく立てて収納する方法を、我が家の収納でご紹介します。
専用のスタンドを使用
こちらは、お皿を立てて収納できる専用のスタンド『リッチェル:トトノ』を使って収納しています。トトノシリーズは、食器をはじめ、キッチンをスッキリきれいに収納できるアイテムが多く、よくお客様におすすめしています。
1枚ずつ自立して収納できるのが最大のメリットですが、お皿にサイズによっては入らなかったり、1枚ずつ自立させるため、収納枚数は若干少なめになります。
一番右端は大きすぎるお皿をニトリのファイルボックスを使用しています。
100円ショップのファイルスタンドを活用
こちらも我が家の食器棚の引き出しです。
我が家の和食器は四角が多いんですが、100円ショップのファイルスタンドを活用して収納しています。
使用しているファイルスタンドはダイソーの定番アイテムですが、幅5.7cm、幅9.1cmの2種類があるので、比較的細かく仕切ることができます。
細かめに、引き出しの端から端までぴったりになるように入れると、お皿が倒れてくることもありませんし、お皿の種類ごとに分類できるので使いやすいです。
個人的には、四角いお皿はトトノではなく、ファイルスタンドやファイルボックスを活用するほうがスッキリと、収まりがよいと思いますよ。
お皿の収納グッズについては、他にもいろいろな物もありますので、ご自宅にあった物を探してみてくださいね。
今回は、使い方に悩みの多い、深い引き出しの使い方についてご紹介しました。浅い引き出しについてもご紹介したかったのですが、かなり長くなりそうなので、また後日にご紹介したいと思います。今後も読んでいただけるとうれしいです!
筆者:鈴木久美子(片付け・収納の専門家)
整理収納アドバイザー1級、クリンネスト1級の資格を保有。片付けや収納に悩む個人宅にご訪問し、片付けや収納の悩みを解決している。オンラインレッスンでも全国から依頼を受ける。TV、メディア出演多数。