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日本人の英語、アジア30ヶ国内で第28位、文科省ではなく総務省のテレビ電波対策が必要だ!

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

TOEFL(トーフル)iBTテストによると、日本は、アジア30ヶ国の中で第28位。

英語力でアジア各国に対して、勝っていたのは、メコン川流域国のラオスとカンボジアのみという。

http://english-columns.weblio.jp/?p=195

世界のTOEICでは、さらに落ちて39位。

http://www.mentor-diamond.jp/research/?p=33454

さらに、TOEICもTOEFLも、英国BBCの覆面操作により不正試験が発覚し、2014年4月より、英国の学生ビザが申請できなくなってしまった。

http://www.yomiuri.co.jp/national/20140425-OYT1T50111.html

一方、日本の英語教育の教師の70%以上が英検準1級未満、TOEIC730点未満というデータもある。

http://thepage.jp/detail/20140402-00000002-wordleaf

TOEIC700点スコアを採用している企業の入社試験にも至ることができない人が英語の先生をやっているのだ。

この状況では、まずいと政府は、文科省を通じて、2020年東京オリンピックまでに(←この発想そのものがおかしい!)と、「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画(2013/12)」を打ち建てた。

http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/25/12/__icsFiles/afieldfile/2013/12/17/1342458_01_1.pdf

内容は、ざっくりというと…。

小中高校の英語教育を大幅に強化するために、「英語教育推進リーダー」を置き、2014年度(今年だ!)から指導体制整備を強力に推進するということだ。

あきれかえってものがいえない…。あと、たったの6年後だぞ?。そんなことでグローバル化に英語で対応できるのだろうか?

その間に、TOEIC730点以上が27.7%しかいない日本の英語教師に何をやっても全体にインパクトはなく、結局、20年後には、日本は移民だらけで、勝手に英語をしゃべらされている国になりさがってしまう。

そこで、ボクからの提案は、英語教育は、文部科学省ではなく、総務省マターにするのだ。これだけで、日本の中の英語力は一気に加速度的に変化する。

総務省が、2020年の東京オリンピック開催に向け、放送免許事業者、特に地上波テレビに1日あたり2時間以上の英語番組を放送することを義務づければいい。それだけで良いのだ。

アジアの国々では、英語放送のテレビがない国はほとんどないことに気づくことだろう。

しかし、日本のテレビ局での英語放送はNHK程度で、犬が英語しゃべるチャロ英語とETVくらいしか英語放送がないのだ。この状況で英語がんばれ!と言われても…。

むしろ、総務省管轄で、免許事業者が一日24時間のうちに、英語放送番組をたった2時間、制作させるとすると、一テレビ局あたりで2時間、4局あれば、8時間もの英語番組に触れることができる。そして、放送されるのはおそらく、深夜枠となり、深夜は英語放送だらけになることだろう。

バラエティから音楽から、よしもと芸人やジャニーズが出てきて英語だけの番組という構造が可能となるのだ。

勉強ではなく、エンタメで英語を使うのだ。

アニメは最初から英語になって、字幕や日本語吹き替えを第二音声で選択できるという方式だ。最初から国外アウトバウンド仕様で作ることが重要だ。最初から英語であれば、日本のコンテンツを海外で販売しやすくなり、グローバル化が推進される。

当然、CMのスポンサーも英語をビジネスにしたスポンサーとなり、国内グローバル化が加速だ。テレビ局も放送免許がかかっているから、しっかりとした番組でスポンサーと成立する英語番組を考えるだろう。今までのETVでは見たことのないような日本のテレビ局による英語番組が登場するのだ。もちろん、それは海外での販売も意図したものとなるであろう。

これであれば、2014年から2016年までの2年間の総務省の準備期間で法整備すれば、2017年から一斉にスタートできる。2年あれば、テレビ局側も準備できることだろう。

NHKなんて、NHK WORLDで、24時間近く英語放送を、受信料を支払っていない人にタダで放送しているくらいなんだから。

http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/japanese/info/injapan.html

2017年から、英語放送が開始されると、2020年までの3年間で、失われてきた「中学英語レベル」の英語コミュニケーションが活発となり、ジョークも流行語も英語!という環境は想像しやすい。そして、日本は、東京オリンピックを迎えることができる。それと、同時に、沸騰するアジア市場においても、最高の日本人クオリティを最低限の英語クオリティで相手にすることができる。このゼロとイチの差はとてつもなく大きい。

日本人が自ら英語で発信することで、個々人が世界を相手にできる時代を体感できる未来がやって来るのだ。

学校教育を変えるよりも、テレビの免許事業の法律を変えるほうが、国民全体に与える英語のインパクトは多大だろう。そして、国際コミュニーケーションがさかんになれば、なるほど、新たな産業や文化が生まれ、日本の強みを世界にしらしめることができるのだ。それでないと、英語の使えない老人大国で、消費税ばかり高い国に成り下がる一方だ。

国民全員が2020年東京オリンピックの共同幻想に浸れる今だからこそ、未来の日本を極東のガラパゴス化から救うことができるのではないだろうか?

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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