【秋田県大仙市】3年ぶりの「大曲の花火」をもっと楽しむ方法
新型コロナウイルスの拡大により、開催を見送っていた「全国花火競技大会 大曲の花火」。2022年8月27日(土)には3年ぶりとなる開催が決定しています。この日を待ちわびていた方は多いのではないでしょうか。
3年ぶりの大曲の花火。
さらに楽しむなら、この施設は外せません。
花火伝統文化継承資料館「はなび・アム」
「花火のまち大仙市」の「大曲の花火」発祥の地に全国の花火師と花火ファンが紡いだ花火文化の歴史と魅力を伝え、数々の花火資料を貴重な文化的財産として継承していく拠点として誕生した、花火伝統文化継承資料館 はなび・アム。
ここで花火の魅力や花火の歴史を体感することで、3年ぶりの大曲の花火がもっと楽しくなるはずです。
大曲の花火の魅力・歴史を体感
4階にある展望展示ホールでは、大曲の花火の魅力や歴史を知ることができます。さっそく展望ホールに向かうと、大曲の花火の打上会場方面が見えました。ここから見える、福伝山と雷電山。ちょうど会場の対岸に位置しているため、花火が開くと「反響板」のように音や響きを増幅させるのだとか。
このホールには、花火の制作過程をレプリカと共に学べる展示があります。時代が進むにつれ機械化が進んでいますが、花火玉をつくる過程はすべて手作業で行われます。
精魂込めてつくられた花火玉の制作過程を知り、満点の夜空に打ちあがる花火を見ると、花火師たちの努力や思いまで感じるでしょう。
花火玉のレプリカと共に、「どれくらいの高さまで打ちあがるのか」をイラストで説明する展示もありました。
20号玉(2尺玉)が開く高さは約450メートルで、花火玉が開いた時の直径は450メートルあるようです。エッフェル塔(324メートル)をはるかに超える高さで開くなんて、驚きです。
「これからの花火」をテーマに、大仙市で活躍する若手花火師たちの思いや言葉が記された展示。「安全性」、「芸術性」、「エンターテインメント性」といった言葉が多く使われていました。
花火と花火文化を継承していく担い手の、重みのある言葉を知って見る花火...。ひと味違った花火を体感できると思います。
誰もが胸に響く「はなびシアター」
高精細な花火映像を4面マルチスクリーンに映写する「はなびシアター」。ここでは、大曲の花火や、大曲の花火の準備から表彰式までを花火師目線で撮影した映像を見ることができます。
まず筆者が感心したのは、ひとつ目の上演演目「大曲の花火」です。「ただ大曲の花火の映像が流れるんだろうな」と思っていましたが、そうではありませんでした。大きな花火が開く時と同様の、体に振動が伝わってくる感覚(音)を味わうことができました。毎年花火を見ている筆者でさえ驚いたので、これはぜひ地元の方に体感してほしい。
花火師たちにスポットをあてた「夜空の喝采」は、観客目線では知ることのできない、花火師たちの努力や思いを垣間見ることができます。普段見ることができないバックヤードなので、花火マニアにとって必見の演目です。
大曲の花火を予習するなら、はなび・アム
はなび・アムには展示ブースのほか、自分がデザインした花火をスクリーンで打ち上げ体験できる「はなび創作工房」、影絵作家・藤城清治氏の作品「大曲の花火」(レプリカ)、花火グッズとおみやげが買える「Bium Shop」など、大曲の花火を存分に味わえるコンテンツが揃っています。
3年ぶりに開催される大曲の花火を見る前に、はなび・アムで予習しませんか?
撮影協力:はなび・アム