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NY金19日:ドル急反発で、金相場は急反落

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

COMEX金6月限 前日比比20.90ドル安

始値 1,225.40ドル

高値 1,225.50ドル

安値 1,205.10ドル

終値 1,206.70ドル

為替相場が大きくドル高方向に振れたことが嫌気され、急反落した。

改めて米欧金融政策環境の違いがクローズアップされる中、ドル高(ユーロ安)連動で断続的に値位置を切り下げる展開になった。アジアタイムからやや調整売りが優勢の展開になっていたが、欧州タイム入り以降に更に下げ幅を拡大する展開になった。欧州中央銀行(ECB)のクーレ理事が9月にも量的緩和のペースを加速する可能性に言及したことを受けて、これまで米欧の景況感格差を背景に進められてきたドル売り・ユーロ買いのポジションを解消する動きが優勢になっている。米指標の低下でこれまで急激なドル安・ユーロ高トレンドが形成されていたが、クーレ理事の発言を受けて、改めて米欧金融政策環境の違いが再認識された模様。

加えて、本日はタイミングの良いことに4月住宅着工件数が前月比+113.5万件と、市場予測+101.5万人を大きく上回ったことも、ドル高の加速を促している。チャート上では再び200日移動平均線、更には100日移動平均線を下回ったことも、投機売りの加速を促している。

引き続き米指標次第の不安定な相場環境になるが、20日引け後に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(4月28~29日開催分)、更には21日発表の新規失業保険申請件数、4月中古住宅販売などをきっかけに、ドル高トレンドに回帰できるのかが試される。ここにきてユーロ独自の売り材料もクローズアップされる中、米指標が一定の力強さを取り戻すだけで、金相場は急落するリスクが高い情勢に。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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