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静岡県 金曜日から土曜日再び大雨か

伊藤麻衣気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
(提供:アフロイメージマート)

総雨量が400ミリ超えたところも

静岡県内は6月30日火曜日の午前中から降り出しました。南西の風に乗って非常に湿った空気が入って、風がぶつかる山沿いで特に雨雲が発達し、しかも同じようなところに発達した雨雲がかかり続けました。

7月1日には一旦雨がやんだ時間がありましたが、夕方になって寒冷前線の活発な雨雲がかかり、平地でも1時間に30ミリ以上の激しい雨の降ったところがありました。

丸2日間雨が降ったりやんだりで、合計の雨の量が多くなりました。一番多かった天城山は400ミリを超え、静岡市井川や御殿場市も350ミリ前後降りました。三島市や静岡市も150ミリを超える大雨になりました。

総雨量(提供:ウェザーマップ)
総雨量(提供:ウェザーマップ)

今後の注意点

今日は晴れ間がのぞきましたが、今後まだ気を付けてほしいことが2点あります。

・まだ土の中に水分がたくさん含まれている

・金曜日から土曜日にかけて大雨になる可能性が

まだ土の中に水分がたくさん含まれている

図は土の中にどのくらい雨が含まれているのかを表わしたものです。通常は白や水色ですが、7月1日の夜は警戒レベルの水分量のところが多くありました。中には紫色で非常に危険度が高く、土砂災害警戒情報が発表された市町がありました。

7月1日午後11時の土壌雨量指数(提供:ウェザーマップ)
7月1日午後11時の土壌雨量指数(提供:ウェザーマップ)

2日に日付が変わって雨がやんでくると、土の中の水分が抜け始めましたが、抜けるスピードはゆっくりです。2日午後4時の時点でも注意レベルのところが多く、中には赤色と警戒レベルのところがあります。

7月2日午後4時の土壌雨量指数(提供:ウェザーマップ)
7月2日午後4時の土壌雨量指数(提供:ウェザーマップ)

広く雨がやんで半日以上たちましたが、地盤は緩んでいます。

金曜日から土曜日にかけて大雨になる可能性が

7月4日朝の予想天気図です。

7月4日午前9時の予想天気図(提供:ウェザーマップ)
7月4日午前9時の予想天気図(提供:ウェザーマップ)

太平洋高気圧の勢力が強まるため、一時的に南下していた梅雨前線が次第に北上しそうです。3日午後から雨になりそうです。しかも梅雨前線上の低気圧が近づいてくるため、再び雨が強まる可能性があります。これまでの雨ですでに地盤が緩んでいるため、6月30日から降り続いた雨に比べると雨量が少なくても、土砂災害に警戒が必要です。

日曜日以降も雨が続く

南の太平洋高気圧の勢力が強く、東日本から西日本にかけて梅雨前線が停滞しそうです。来週金曜日にかけて雨が降ったりやんだりでしょう。この先長い期間にわたって土砂災害に注意や警戒が必要です。

10日間予報(提供:ウェザーマップ)
10日間予報(提供:ウェザーマップ)
気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

静岡県御前崎市出身。2011年に気象予報士資格を取得。2014年にNHK広島放送局で気象キャスターをはじめ、2017年からは地元のNHK静岡で気象キャスターを務める。たっぷり静岡(平日・午後6時10分~)に出演。地域に根ざした天気や、天気というフィルターを通すと気づく静岡の魅力をお伝えします。

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