アルミの鏡面加工をしてみない? 機械を使わない≪手バフ≫でもこれくらいは磨ける!
いっちょ気合いれて、バフ掛けやってみませんか??
バイクの金属パーツ類を磨き上げる、いわゆる「バフ掛け」。表面を平滑に研磨して磨き上げることで鏡のようにピッカピカにする「鏡面仕上げ」加工作業のことです。
バフ掛けというと、電動・エアツールなどを使った機械バフ掛けが一般的ですが、サンドペーパーや研磨剤を使って、文字どおり手作業のみで行なういわゆる≪手バフ≫があります。
そんな≪手バフ≫をいっちょやってみませんか?というお誘いでございます。
いきなりですが、本当の鏡面を手に入れたいのであれば専門のプロ業者にお願いするのが間違いなく一番です。それほどまでに難しいのがバフ掛けによる鏡面加工。
これが、回転道具を使ったからと言って綺麗にできるかというとさにあらず。広い部分は簡単に磨けたとしても、すみっこや角っこなど、ちょっとしたところが磨けなくてかえってみすぼらしくなってしまうこともしばしば。
その点に於いても≪手バフ≫なら、そもそも機械加工のように綺麗になりすぎることも少なく、手バフならでわの味わいのある鏡面加工が可能です。ここで必要なのは・・・ とにかく時間と忍耐!! 時間がかかります。笑っちゃうくらいに時間がかかります。最初はとにかく忍耐で、大変かもしれませんが、これが不思議なもので後半になってくると逆に止まらなくなってきます。最後の最後は、撤退する勇気が必要なほどです(経験者なら頷いてくれるはず・・・!)
というわけで、今回はアルミのバックステップを磨きます。
今回磨くのはバイクにくっついているバックステップ。ほどよい・・・ というか、かなり腐食が進んでいてちょとみっともないレベル。逆に、アルマイトや塗装がされてない部品だったようなので、研磨の前段階である「剥離」をしなくていいので、これなら比較的簡単に磨けそうですね~。
てことで、さっそく作業開始しましょう。
今回は、400番の耐水ペーパー(サンドペーパー)でスタートします。
(実は、最後の感想としては、もうちょっと粗い番手から始めたほうが良かったかな?と思ったのですが、この段階では知る由もありません)
耐水ペーパー(サンドペーパー)につける水に、目詰まり防止に効果があるらしい?中性洗剤をちょっと混ぜておきます。どれくらい効果があるのかよくわかりませんが、擦る抵抗が減る気がします。
そして・・・ 長い長い道のりの始まり!千里の道も一歩から!! 磨きだしスタートです。
磨く方向としては、できるだけ一方向に統一するほうがいいそうですが、部品の形状もマチマチなのでそれほど神経質にならなくてもいいかもしれません。とはいってもグルグルと円運動すると磨きムラができてしまうので、一定方向の直線的な動きが効率いい感じですね。
そしてここで一番大切なコト。
最初のサンドペーパーがけはとにかく徹底的に時間をかけてください。この時点で傷を全て消さない限り、このあとの工程で傷が消えることはあり得ません。もし、ちょっとでも傷が残るようであれば、もっと番手を落として、とにかく傷が消えるまで磨いてください。ここの頑張りが、仕上がりの9割を決めると言っても過言ではないです。濡れているとキレイに見えてしまうので、たまにウエスで拭いて乾かしてみれば、残っている傷がわかるようになります。
サンドペーパーは高いものではないので、ケチらず、どんどん取り替えながら削っていきましょう!
また、手の指先も優秀ですが、広い面や角を均一に削りたい時などは硬質ウレタンやゴムの当て板をしてもいいかもしれません。ずっと磨いていると指紋がなくなる(!!)ので、道具をうまく使い分けていきましょう。
傷が消えて、艶消しの擦り傷だけになって、削っているときの感触が一定になったならば、そろそろ次のサンドペーパーの出番です。
今回は、#400からスタートして、#600 → #800 → #1000 → #1500 → #2000 と、サンドペーパーの番手を細かくしていきました。
この工程見るだけで眩暈がするかもしれませんが、番手が細かくなっていくほど、削るときの抵抗もすくなくなるし、ペーパーの持ちもよくなって、手間自体が楽になってくるので、一番最初さえ頑張れは、あとは音楽でも聴きながら気軽に作業することができます。
サンドペーパーが終わったら、お次はコンパウンド
ここからが楽しくなりますよ!!!!!
次はお楽しみ。コンパウンドの登場です。今回はタミヤのコンパウンドセットしか手元になかったので使いましたが、コンパウンドについてはあらゆる商品がいっぱい世にあるので、気になったものをつかってみることをお勧めします。ひとつだけ言うならば、せっかくなので「鏡面加工セット」として、粗目から仕上げまで、できればウエスまでセットになっているものを手に入れることをおススメします。
ここで気を付けたいのが、ウエス。モノによっては、そのウエスがヤスリの役割をしちゃって、傷をつける恐れがあるので、できれば専用品、なくてもできるだけ柔らかいものを使ってください。
では、ひたすら磨いていきます。
磨くほどに艶がでてくるので楽しくて仕方がないはず・・・!
「艶を、もっと、もっと・・・!!」とのめり込んでいくと、正直止められなくなります。どこまでもどこまでも磨きたくなる衝動。どんどんハマっていく感覚。磨き続けて気が付けば夜!?なんてこともザラです。
ゴールを決めて、撤退する勇気をもってください。
だって、そうしないと終わんないんだもん。もっと細かい液体コンパウンド買って、明日も続けたくなります(←経験者)。
今回は撮影もあった上に時間制限があったので、正直、満足できるレベルには達することができませんでした。最初のペーパーがけて見落としていた傷がけっこうあって・・・残ってしまいましたね。#240から始めるべきだったかもしれません。
だけど、この輝き!!!
最初にも書きましたが、プロに任せれば本当に鏡のようになりますし、DIYでやるにしても回転道具を使えばもっと簡単にピカピカになります。だけど・・・ この、手バフはやっぱり楽しいんですよね。仕上がったあとも、パーツに思い入れもできますしね。このぬくもりのある光沢が個人的に好きなのです・・・!!
というわけで如何でしょうか?
機械バフに比べると、時間と根気さえあれば誰にでもできる≪手バフ≫。
使うのもサンドペーパー(耐水ペーパー)とコンパウンドくらいなので非常にリーズナブルに挑戦することができます。
もっと細かいペーパーからスタートして、軽くコンパウンドで磨くだけでも見違えるほどきれいにできるので、是非是非、気軽にチャレンジして貰えたら嬉しいです♪\(≧∀≦)/