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まもなく台風発生か 9月の台風で気をつけたいこと

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
日本の南に熱帯低気圧の雲。今後、発達して台風24号となる見通し(ウェザーマップ)

 台風シーズンは終わらず。日本の南には発達中の熱帯低気圧があり、今後は台風24号となる見通し。今は秋雨の真っ最中。台風が北上すれば、広範囲で大雨となるおそれがある。

まもなく台風24号発生か

 表紙の雲画像は21日正午、日本列島をみたものです。地球を覆う雲は天気の今を映す鏡のような存在で、3つの渦巻きに目が止まりました。

 日本列島の北側にある2つの渦巻き(赤丸)は低気圧の雲です。とくに、左側の雲(切離低気圧)は日本列島に横たわる秋雨前線の活動を活発にさせています。そして、日本のはるか南、マリアナ諸島には熱帯低気圧の雲があります。今後、発達して台風24号となる見通しです。

猛烈な台風が生まれる海

 今シーズン、猛烈な台風となったのは台風3号、台風8号、台風21号、台風22号(速報値を含む)の4つです。台風21号といえば、今月4日に徳島県に上陸し、近畿地方で記録的な暴風、高潮による大きな被害が発生しました。台風はもうこりごりの心境です。

マリアナ諸島に発達中の熱帯低気圧がある。そして今シーズン、猛烈な台風となった3号・8号・21号・22号の発生場所(著者作成)
マリアナ諸島に発達中の熱帯低気圧がある。そして今シーズン、猛烈な台風となった3号・8号・21号・22号の発生場所(著者作成)

 マリアナ諸島周辺の海域は世界で最も暖かく、台風が巨大化しやすい場所として知られています。実際、先に挙げた4つの台風はこのあたりで発生しています。

9月下旬は台風に要注意

 昔から(立春から数えて)二百十日、二百二十日は台風の厄日と言われています。ほかにも、9月26日は台風襲来の日というそうです。この日はちょうど伊勢湾台風(1959年)が上陸した日です。

 台風が上陸しやすい日はあるのでしょうか。台風の統計が残る1951年から2017年までに上陸した台風を調べてみました。これを旬別にまとめたのが次のグラフです。

旬別にみた、過去に台風が上陸した日(1951年-2017年、著者作成)
旬別にみた、過去に台風が上陸した日(1951年-2017年、著者作成)

 7月下旬から9月下旬までの2か月あまりが台風のトップシーズンであることがわかります。そのなかで最も上陸数が多いのが8月下旬、次いで9月下旬、そして9月中旬です。

 折しも、今は秋雨の真っ最中。今後、台風が発生して、日本列島に近づくとなれば、再び、広範囲で大雨になるでしょう。気が抜けない日々が続きそうです。

【参考資料】

デジタル台風:台風上陸・通過データベース

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは128冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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