実際にあった子どもたちのお手紙トラブル3選!「嫌い」「遊ばない!」って書かれた!
こんにちは!保育士のはるです!(@hr_hoiku)
幼児クラスになると文字が書けるようになり、子どもたちの間でお手紙交換、郵便ごっこをすることも増えます。子どもからの手紙は素直でうれしい気持ちになったり、時にはドキッとするようなことが書かれていたりと良い面もありますが、実際にトラブルが起こったこともあります。
今回は子どもたちの「お手紙トラブル」についてお話します!
保育園の郵便ごっこは、子どもたちが楽しみながら社会的な役割やコミュニケーションの基礎を学ぶことを目的とした活動です。以下は郵便ごっこの具体的なねらいです。
お手紙交換で育むこと
郵便ごっことして保育園で行う場合にねらいとしてあげることはこちら。
- 社会的な役割理解:郵便ごっこでは、子どもたちが「郵便局員」「手紙を出す人」「手紙を受け取る人」などの役割をもちます。これによって、社会での役割や仕事について理解を深めます。
- コミュニケーション能力の向上:手紙を書く、宛先を決める、手紙を配達するなどの過程を通じて、友だちや先生とのやりとりが生まれ、コミュニケーションスキルが発達します。
- 表現力の促進:手紙を書くときに絵や文字を使って自分の思いを表現することで、言葉や文字を用いた表現力が育まれます。
- 社会性の育成:郵便ごっこを通じて、順番を守ったり、他者の立場を考えたりすることを学びます。これにより、協力や思いやりの心が育まれます。
- 想像力と創造性:手紙の内容を考えたり、郵便ごっこの場を創り上げたりする中で、子どもたちの想像力や創造性が促されます。
このように、郵便ごっこは遊びを通して子どもたちに多様な学びを提供し、心身の成長を育むことができると言えますね。
実際にあったお手紙トラブル
保育園で郵便ごっこをする際には郵便局として保育士(大人)がチェックをするので、相手を傷つけてしまうような文章だったり、トラブルになりそうな内容だったりするものは子どもにわたる前にいったん話す機会を設けることができるのですが、子ども同士でやり取りしたものは大人が事前に介入できず、トラブルになりがちです。
もう遊ばない!大嫌いと書かれた
些細なことから喧嘩になったAちゃんとBちゃん。喧嘩の後すぐにAちゃんはBちゃんにお手紙を書きそのままBちゃんのカバンの中へ。給食も終わると二人は何事もなかったように遊びだし、いつもと変わらず手をつないで降園しましたが翌日Bちゃんのママから担任へ報告が。
Aちゃんから「もうBちゃんとは遊ばない!大嫌い!とだけ書かれたお手紙がカバンに入っていて、保育園に行きたくないと言っているんです。昨日も一緒に交差点まで帰ったくらい楽しそうだったんですけど、家に帰ってから見つけて泣いていて……」
一時の感情のみで書いてしまったのでAちゃんもBちゃんのことが大嫌いでも遊びたくないわけでもありません。園で二人と話をして和解。お手紙にはどんなことを書いたら嬉しくなるかなと、クラスのみんなと話し合いました。
ママがもう遊ばないでって言ってた
CちゃんとDちゃんは乳児クラスの時から普段一緒に遊ぶことはほとんどないものの、しっぽ取りで取られて取り返して取っ組み合いになったり、隣にいたから叩いたり……と、どこか相性があわない、そんな二人でした。
乳児クラスの時にひっかいたり噛んだりということがあり、お互いの保護者も仲良くも悪くもない……という関係でしたが、ある日Dちゃんが「Cちゃんがくれた」とお手紙を持ってきました。
そこにはCちゃんの文字で「Dちゃんとはもう遊ばないからね、ママがDちゃんと遊ばないでねって言ったんだ。遊べなくてごめんね」と。DちゃんはもともとCちゃんよりもEくんやFちゃんと仲が良く、Cちゃんが手紙を渡すとも思っていなかったようでDちゃんもどうしていいのかわからず保育士に手紙を持ってきたようでした。
一応こんなことがあったとCちゃんのママに確認すると、「家でDちゃんに嫌な子とされたと言ってきたので、無理にDちゃんと遊ぼうとしないで、他の子と遊んだら?」と言ったことはあるんです。まさかこんなことになるとは……。と驚いいていました。
モテる男も辛すぎた
郵便ごっこが流行ったクラス、一定の期間が経つとお手紙ブームも下火になり、園内でもお手紙が「届く子」と「届かない子」が出てくるようになりました。
届かない子の中にはお手紙が欲しいから誰かにお手紙を書く子もいれば、そもそもお手紙に全く興味のない子と様々。
そんな中Gくんは圧倒的にお手紙が「届く子」でした。保育園でのお手紙の交換ルールには相手の名前(宛先)を書く、自分の名前(送り主)を書くという説明をしましたが、相手の名前を書いても自分の名前を忘れてしまうことがでてくるように。Gくんのポストには日々たくさんのお手紙が届いていましたが、ほとんどが送り主がない手紙で、返事を書きたいGくんも困っていました。
ある日、何気なくいつものように子どもたちと郵便の仕分けをしていると、Gくん宛てのお手紙に何か違和感を感じるように。
「あれ?もしかしてこれ、10通全部同じ子が書いたんじゃ……」筆跡がほとんど一緒。
「Gくんだいすき」「いっぱいあそぼうね」「こんどあそぼうね」と書いてあることはかわいいのですが、10通にわたって書かれたラブレター……ちょっと執念を感じました。
トラブルまでは発展しなかったものの、Gくんにとってお手紙にちょっとトラウマを抱えてしまったことは否めません。
子どもからのお手紙はとてもかわいくて「せんせいだいすき」「いつもありがとう」から「ママおしごとがんばってね」と素敵な言葉ばかりですが、時折トラブルに発展することも。
頭ごなしに叱るのではなく、じゃあどうすればよかったのかな。今後どうしようかとたくさんの学びに発展できれば良いなと思っています。