【グリス選びに困っている方へ】グリスって色々あるけどぶっちゃけ「水に弱い」のはどれ?実際に試した結果
グリス選びは難しいですよね?
その中でも「水に強いグリス 水に弱いグリス」ってのがありますが、水に強い弱いって具体的にどれくらい強くて弱いのでしょう? 検索してみてもわかりやすい情報がなかったので自分で実験してみました! 予想外の展開続きでかえってグリス選びが難しくなりましたが(笑)少しでも参考になれば幸いです~!
まずは実験の前提から。グリスって油より粘度が高い潤滑油で、成分によっていろんな種類があるんです。どこにどんなグリスを使うか、これがもう一つの大きな問題。特に「水がかかる場所ではこのグリスはダメ」と言われると、どうしてもその理由が知りたくなりますよね。
そこで、自分の手持ちのグリスを使って、耐水性を試すことにしました。
実験① 立て板に水テスト(←用法違い)
今現在手元にあるグリスを全種類出してみました。ノーマル状態での硬さや感触は以下の通り(ちなみに、グリスそれぞれの主成分や特徴などの解説は割愛するのでご了承ください)
LSベルハンマー:ユルくて滑らか / マヨネーズみたい / よく伸びる
二硫化モリブデン:粉っぽい感じ / ややカタメ
リチウム :ヌメヌメする 伸びやすくて使いやすい
ウレア :ちょっとザラつく感じ / 伸びがあまりよくない
ラバー :張りがあってややカタメ / 塗っても馴染みにくい感じ
シリコン :透明感がある / 柔らかいけど意外と伸びづらい
水をぶっかけます!!
名付けて「立て板に水テスト」!!(意味は違いますが)
もし「水に弱い」のであれば、すぐ乳化するなり軟化したりして流れ落ちるのかと思いきや ・・・
それこ5分くらいブシャーッと吹き付けていたのですが、どのグリスも融け落ちるどころか、軟化する様子もありません。
エッ? この時点ですでに予想外なんですけど!!
「立て板に水テスト」と名付けたこの実験、思った以上にグリスたちは水に強いことが判明しました。予想外の展開に、正直なところ驚きました。でも、これじゃあただの水遊びになってしまいますよね(笑)
グリスをイジメ抜く!【浸水実験】
今度はグリスを透明の容器に入れました。
こうして並べてみると一言に「グリス」と言ってもみんな表情が違うのがよくわかります。 触った感触 も全然違うのでやっぱりそれぞれ特徴あるんだろうな~と思うのですが・・・ 今回は グリスの耐水性について知りたいので、それぞれ違う結果が出てくれないと困るのです。
そんじゃ、さっそく水を入れて
耐水性テスト、浸水実験開始!!
ちなみに配置は↓こうなってます
ウレア |ラバー | シリコン
ベルハンマー|モリブデン| リチウム
時間の経過とともにグリスの反応に違いが現れ始めました。
特にラバーグリスは水の表面に油分が浮かび始め、リチウムやモリブデンも少し濁りが見られました。しかし、シリコンはほぼ変化ナシ。意外とみんな水に強いんですね。
ただ、実験が進むにつれて、水に強い、弱いというより、水との相互作用によるグリスの状態の変化が見られました。
かき混ぜてみた
6時間経過しても大きな変化はなかったのですが、グリスを強制的にかき混ぜてみると、グリスによっては水とのなじみ方に明確な違いがありました。
例えば、ベルハンマーやモリブデンは容器の底にしっかりとくっついており、シリコンは変化なしで、ウレアやラバーは水に浮かびやすくなるなど、それぞれの特性がはっきりとしました。
並べてみると以下の通り!
左:LSベルハンマー
状態に変化はなし。容器の底にもヘラにもくっついて、浮遊せず。
中:二硫化モリブデン
べっとりと容器の底にくっついたまま。水に濡れたヘラにはあまりくっつかない。分離もせずに浮遊もしない。
右:リチウム
容器の底に付かない。逆にヘラにべっとりくっついてなかなか離れない。一塊になって千切れる様子はない。
左:ウレア
容器にもヘラにも馴染みが悪い。千切れるものの、水にぽっかり浮かび上がる。
中:ラバー
やや軟化してる印象。容器にもヘラにもくっつくものの、すぐ千切れながら浮遊する。ぐちゃぐちゃになった。
右:シリコン
透明感そのままで、水の中でも変化なし。容器の底にくっついたまま、ヘラでかき混ぜてもひと塊のままで伸びるだけ。
まとめ
個人的には、水があってもほとんど状態変化しなかった「LSベルハンマー」、意地でも食いつこうとする「モリブデン」、そして水の存在すら無視してたような「シリコン」が気になりました(笑)
そんなわけで、筆者的には沼にハマっていたのが更なる底なし沼に突き進んでいる気分でございますが、これを読んでいる読者の皆様におかれましては今回の実験結果が少しでも参考になれば幸いです。
この記事が皆様の参考になれば幸いです。今回も最後まで読んでいただきありがとうございました~!