からあげ×TKG!『一卵亭』のちょっとぜいたくなからあげ定食を食べてきた
鶏料理専門店のからあげは美味しい―――
これはあくまでも私の〝経験則〟。鶏肉を専門に扱うお店のからあげで、ハズレに遭遇したことは記憶にありません。
谷中・千駄木と並んで「谷根千」と呼ばれる東京の根津にある『下町たまご食堂 一卵亭』もそんなお店のひとつ。吉井信興さん・梢さんご夫妻がふたりで切り盛りしています。鶏肉や鶏卵を使った料理が人気で、からあげだけでなく親子丼やオムライスも好評。こちらには卵かけごはん、いわゆるTKGをからあげと同時に味わえる定食があります。
ランチタイムにお邪魔してオーダーしたのは「一卵亭唐揚げ定食・たまごあり」(1,250円)。メインのからあげ4個のほか、宮城・山形産「ひとめぼれ」を使用したごはん、そして群馬県高崎市『三喜鶏園』の「サンキの濃卵(こいたま)」というブランド卵も一緒です。鶏肉をはじめ、食材はすべて国産のものにこだわっています。
まずはからあげを実食。やや平べったい形状です。サックリとした歯ざわりとともに、軽く「シャリッ!」という音が骨伝導で耳に伝わってきてこれがまたなんとも心地よい!からあげに〝愛すべき音〟があるとすれば、揚げ音とこの咀嚼音でしょう。
ショウガの風味がインパクトあり。爽やかな味わいです。「ショウガをきかせたからあげ、実は私が好きなんですよ」と店主の信興さん。自分が好きなもの、美味しいと思うものを提供するのは飲食業の基本といえます。そのお考えに脱帽です。
ショウガをたっぷり使った醤油ダレにしっかりと漬け込んでいるとのことで、肉質もとってもやわらか。その中から肉の旨みが肉汁とともにあふれ出て、あっという間に舌の上を占拠してしまいます。ひと口目で「4個じゃ足りない…」なんて思ってしまいました。
ごはんはほどよい粘りと甘みがあって、そのままでも満足できます。そこに卵と自家製出汁醤油をかけて食べると、卵の濃厚な味わいで美味しさアップ。思わずからあげをTKGにのせて食べてみました。
からあげ、TKG、そしてまたからあげという無限ループのような状態であっさり完食してしまった私。ちょっとぜいたく感のあるランチの定食でした。
ところでこちらの店名。見ただけで卵料理の美味しそうなお店だなあと思ってしまいますが、由来は吉井ご夫妻の一卵性の双子のご子息なんだとか。なんだかほっこりしてしまうようなそんなお話を聞いて「からあげ、もっと食べたい!」という気持ちが少し和らいだ私でした。
【店舗情報】
下町たまご食堂 一卵亭
■住所:東京都文京区根津2-37-1
■TEL:03-5834-8909
■営業時間:
日・月・水・木・金/8:00~15:00(L.O.14:30)、17:00~20:30(L.O.20:00)
土/11:00~15:00(L.O.14:30)、17:00~20:30(L.O.20:00)
■定休日:火曜日
■店舗ウェブサイト:下町たまご食堂 一卵亭公式サイト