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5年ぶりの40℃超。1日17時間以上の30℃超も。

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
日本付近の雲の様子(ウェザーマップより)

5年ぶりの40℃超、7月としては14年ぶり

最新の暑さはこちらをご覧ください。(気象庁)

きょうは東日本を中心に上空の暖気がピークを迎えており、岐阜県多治見で40.7℃、美濃で40.6℃を記録するなど、国内では5年ぶりとなる40℃以上の極暑を観測しました。(15時まで)

過去の歴代の記録をみると多治見の40.7℃は7月として国内歴代2位、通年でも国内歴代6位タイとなる高温です。

これまで40℃以上を記録した日付はその多くが7月下旬~8月中旬のお盆の頃にかけてとなっていますので、40℃以上の出現は5年ぶりですが、7月に限ると14年ぶりで、しかも7月中旬までに出現したのは20年ぶりとなります。

それだけ、今日本付近を覆っている夏の高気圧が強いことを物語っています。

30℃以上が1日17時間以上も

5日間の平均気温(気象庁より)
5日間の平均気温(気象庁より)

各地のデータはこちらで確認できます。(気象庁)

連日の暑さ(最高気温)が話題となっていますが、実は1日を通しての平均気温も熱中症には危険な要素となります。

夜間の気温が下がらなければ1日を通しての平均気温も高くなるため、夜もぐっすりと眠ることが出来ず、疲れが取れないまま再び翌日が始まってしまうからです。また夜間の熱中症へのリスクも高まります。

そこで昨日までの5日間の平均気温に注目すると、関東から九州にかけての主に都市部に赤色の地点が広がっていますが、これは平均気温が30℃以上もある所。

これらの地点は30℃以上の時間帯が1日のおおむね12時間以上もある所で、1日の半分以上が30℃以上の真夏日状態となっている所です。

合計39地点ありますが、なかでも高い方からみてみると、1位京都31.6℃、2位岐阜31.5℃、3位大阪、伊勢崎(群馬)、揖斐川(岐阜)31.0℃となっています。

1位となっている京都の16日の気温変化は、午前7時49分に30℃に到達し、このあと30℃を初めて割った時間が翌日の午前1時8分で、30℃以上の時間帯は実に17時間以上にも及んでいます。

また2位となっている岐阜の17日の気温変化は、午前8時3分に30℃に到達し、午後10時56分に30℃を割っていますので、30℃以上の時間帯は、15時間近くに及んでいます。

ちなみに東京都心の17日は午前7時31分に30℃に到達し、午後6時24分に30℃を割っていますので、30℃以上の時間帯は11時間程度となっています。

日中の猛暑もさることながら、日が沈んでから深夜まで30℃以上の気温が続くスーパー熱帯夜の所も多くなっていますので、夜間でも暑いと感じれば、適度に冷房を使うことも熱中症を防ぐ重要な要素です。

新たな台風が発生し沖縄へ

タイトル画像にもある通り、沖縄の南に台風の卵(熱帯低気圧)が発生中です。

気象庁の予想では今後24時間以内に台風となる予想で、現在南シナ海にある台風9号に次いで、台風10号ということになりそうです。

発生した後、北上し、土曜日頃には沖縄近海に進む恐れがあり、警戒が必要です。

その後は日本付近の強い高気圧に押されるように中国大陸へ進む可能性が大きいものの、進路や勢力はまだ不確実です。

発生した後の進路予想に十分ご注意下さい。

平成30年7月豪雨による大雨被害に対して、緊急災害支援募金(Yahoo!基金)を行っていますので、ご協力をお願いいたします。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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