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自律神経失調症を招く!?HSPが抱きやすい6つの「認知のゆがみ」とは?

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

私は普段、精神科での外来を行い、6万人以上インスタやvoicyのフォロワーさんに対しHSP気質に関する発信、書籍の出版を行っています。インスタにも遊びにきてね(外部リンク)

繊細な気質を持つHSPの中には、心の不調や肉体的な疲労が原因となって、ストレスを溜め込んだ結果、自律神経失調症になってしまう人がいます。

やっかいなことに、自律神経は一度乱れてしまうと、整えるのに時間がかかってしまいます。

自律神経は交感神経と副交感神経がバランスをとりながら、生命を維持しているのですが、現代人の多くは「交感神経が優位」になっていると言われています。

おそらく、仕事での過労や対人関係、スマホの普及などが影響しているのではないかと思います。

特に、刺激に弱いHSPはこれらのストレスにより自律神経が乱れやすい傾向があります。

では、HSPは日頃からどのように行動すれば、自律神経の乱れを整えることができるのでしょうか?

今回は、HSPに適した自律神経の整え方について考えてみたいと思います。

思い当たる症状はありませんか?

「睡眠時間をたっぷり取っているのに体がだるい」「慢性的な不安感を抱いて心がざわざわする」「原因不明の体の不調がある」など思い当たる症状はありませんか?

自律神経失調症になると、ネガティブな感情が芽生えやすくなり、物事を悪い方に考えてしまう傾向があります。

「何となく調子が悪いだけ」と放置していれば、症状はどんどん悪くなり、うつ病などの大きな病を発症してしまう可能性も出てきます。

症状には個人差があるため、一概には言えませんが気になる症状がある場合は、一度医療機関を受診することをオススメします。

HSPが自律神経を乱す考え方のクセとは?

HSPがストレスを生み出す考え方のクセは、アメリカの精神科医アーロン・ベックによって提唱された認知療法の「認知のゆがみ」(偏った考え)によるものと考えられます。

認知のゆがみとは、受け取った情報を自身の考え方のクセによって非論理的に解釈してしまっている状態を言います。

認知療法ではこのような偏った考えを見つけ出し、修正していくアプローチがとられます。

では、認知のゆがみとはどのようなものを指すのでしょうか?

代表的な認知のゆがみは次の6つのようなものがあります。

①選択的抽出

良い面と悪い面の両方があるにもかかわらず、悪い側面だけを取り上げて考える。

②恣意的推論

証拠がない場合や正反対の証拠があるにもかかわらず、否定的、悲観的な結論を出してしまうこと。

③過度の一般化

一度の失敗だけで、自分が無能な人間であると結論づける。

④拡大解釈や過小評価

ささいな失敗を取り返しのつかないものとして拡大解釈したり、大きな成功を過小評価したりすること。

⑤自己関連づけ

たとえば、相手の機嫌が悪いのは、自分が原因しているのでは?など、わずかな情報だけで自分に関連づけて考えること。

⑥分極化思考

白か黒か、良いか悪いかなどと両極端に考えること。

いかがでしょうか。

自身の性格と照らし合わせて考えると、思い当たることがいくつかあるかもしれませんね。

自分の中に偏った考え方があると感じた方は、普段から「認知のゆがみ」を意識してみてはいかがでしょうか。

自律神経失調症を防ぐために日常で意識すること

健康管理に十分気を付けていたとしても、気候の寒暖差や成長に応じたホルモンバランスの乱れにより、自律神経が乱れてしまうことはあります。

しかし、そこで諦めたり自分を責めたりするのではなく、どうすれば症状を緩和させもとの健康な体に戻るのかを考えていただきたいです。

一度乱れた自律神経はすぐにはもとには戻らないので、継続的に自分の心身と向き合う必要があります。

体調不良におちいった時こそ、自分と直に向き合うかけがえのない時間だととらえ、自分の心の声に耳を傾けてみましょう。

では、乱れた自律神経を戻すオススメの方法についていくつか紹介したいと思います。

・ストレッチで体をほぐす

常に緊張状態であることが多いHSPは、体の筋肉が凝り固まってしまっている可能性があります。

放置していると、頭痛や肩こりの原因にもなるため定期的にストレッチをして体をほぐしましょう。

オススメは就寝前と出勤前に軽く行うと、気分がスッキリします。

・深い呼吸を意識する

感情に変動がある時は、つい呼吸が浅くなりがちです。

特にイライラしたり、焦ったりした時こそ深い呼吸を意識しながら、ゆっくりと動くことを心がけてみましょう。

・集中したら休憩する

十分な休息を取らずに、ぶっ通しで仕事や勉強をする人がいます。

しかし、思いっきり集中できる時間は限られており、一説では成人の場合はせいぜい45分程度とも言われています。

忙しいからと言ってがむしゃらに頑張り続けていても、大して成果は上がらないのではないでしょうか。

まとめ

今回はHSPが自律神経失調症にならないための、考え方のクセと普段から取り入れたい行動について触れてみました。

自律神経が整うと心身ともに健康でいられ、可能性やチャンスに気が付ける心の余裕が生まれてくるハズです。

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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