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リンデンラボの特許について調べてみた(2)

栗原潔弁理士 知財コンサルタント 金沢工業大学客員教授
出典:US8612196特許公報

前回に引き続き、「元祖メタバース」セカンドライフの開発元であるリンデンラボ(正式社名Linden Research Inc.)の特許について見ていきましょう。

今回は、リンデンラボの特許の中では登録日が2番目に古い、特許番号US8612196 、発明の名称は”System and method for distributed simulation in which different simulation servers simulate different regions of a simulation space”(シミュレーション空間の複数の領域を異なるサーバでシミュレートする分散シミュレーションのシステムと方法)、出願日は2002年4月11日、特許権の存続期間は2028年6月13日まであります。特許が成立しているのは米国のみと思われます。

前回ご紹介した特許もそうなのですが、筆頭発明者のPhilip Rosedale氏はセカンドライフの開発者として著名な方です(Wikipedia記事)。

発明の名称からも明らかなように、本発明のポイントは、1台のサーバで収まりきらないようなメタバース空間を複数のサーバで分割してシミュレートする際に生じる課題に対応することにあります。さすがに、複数のサーバで分割してシミュレートするという基本アイデアで特許化することはできず、権利範囲の限定はされているのですが、わりとありがちな限定なので気が付かないと侵害してしまう可能性はありそうです。

請求項1の内容は以下のとおりです。

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弁理士 知財コンサルタント 金沢工業大学客員教授

日本IBM ガートナージャパンを経て2005年より現職、弁理士業務と知財/先進ITのコンサルティング業務に従事 『ライフサイクル・イノベーション』等ビジネス系書籍の翻訳経験多数 スタートアップ企業や個人発明家の方を中心にIT関連特許・商標登録出願のご相談に対応しています お仕事のお問い合わせ・ご依頼は http://www.techvisor.jp/blog/contact または info[at]techvisor.jp から 【お知らせ】YouTube「弁理士栗原潔の知財情報チャンネル」で知財の入門情報発信中です

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