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「自転車スマホ」は危険がいっぱい: 全国ワースト1の大阪ではNMB48がNHKで注意呼びかけ

佐藤仁学術研究員・著述家
(写真:アフロ)

2016年3月22日に内閣府政府広報室が、自転車に関する交通事故が後を絶たないことから「自転車を安全に利用するためのルールやマナーを改めて確認しましょう」と注意を呼びかけた。

「ながら運転」は絶対やめて!

自転車に乗る人が被害者になるだけでなく加害者となる事故も起きている。春になり、自転車に乗ることが快適になってくるだろうが、被害者にならないだけでなく、加害者にもならないよう、自転車を安全に利用するためのルールやマナーを改めて確認しましょうと 政府は呼びかけている。

その中でも政府は自転車を利用する人は、以下のように何かをしながらの危険な運転、いわゆる「ながら運転」は絶対にやめるようにしましょうと、その危険性を強調していた。 これらの行為は車を運転している方から見ても、車の存在に気が付いているのかどうか不安であり、心配である。「ながら運転」している人らは「歩きスマホ」と同じで、自転車を運転しながらも、気持ちはスマホの中のメールやSNS、ゲームまたはイヤホンの音楽にいっている。そして自己中心的思考に陥っているから「自分だけは大丈夫。ちゃんと車や周囲のことも見えている」と思い込んでいるが、それが危険である。

1.スマホや携帯電話を使いながらの運転

スマホや携帯電話などを操作しながらの運転は片手運転でふらついたりバランスを崩したりしやすいうえ、周囲が十分に見えていない。そのため、自動車や他の自転車にぶつかったり、歩行者にぶつかってけがをさせたりするおそれがある。「歩きスマホ」よりも自転車に乗っている分、はるかに危険である。そのような自転車に突っ込んでこられたらた、大怪我をしてしまう。スマホに神経を集中しているから、視界も悪く周囲も見えていない。気が付いた時には自分が事故に遇うか、相手に大怪我をさせてしまう可能性が高い。「自転車スマホ」は器用でもなんでもなく、まさに「走る殺人兵器」のようなものであり、危険しかない。

2.傘さし運転

傘をさしながらの運転は、片手運転でふらついたりバランスを崩したりしやすいうえ、 傘によって視界が遮られることがある。そのため自動車や他の自転車にぶつかったり、歩行者にぶつかってけがをさせたりするおそれがある。

3.イヤホンやヘッドホンで音楽などを聴きながらの運転

イヤホンやヘッドホンを装着して音楽などを聴きながら運転することは、音楽に気をとられて注意散漫になったり、近づいてくる自動車の音が聞こえなかったりして、事故に遭う危険性が高まる。 なかにはイヤホンしてスマホを操作したり、イヤホンして傘をさしながら自転車に乗っている人までいる。もはや恐ろしくて近寄りたくない。

危険な自転車の「ながら運転」通話、スマホ、イヤホン(内閣府)
危険な自転車の「ながら運転」通話、スマホ、イヤホン(内閣府)

1年で50人死亡、ワースト1の大阪ではNHKでNMB48が注意呼びかけ

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大阪府では、2015年の1年間の自転車事故が12,000件を突破し、死者も50人だった。これは全国ワースト1で、大きな社会問題になっている。

そのためNHK大阪放送局では、大阪で人気のNMB48の7人のメンバー(加藤夕夏、岸野里香、城恵理子、三田麻央、山尾梨奈、山口夕輝、吉田朱里)が出演しているテレビの1分ミニ番組やラジオミニドラマを制作したり、ホームページなどを通じて「STOP!危ない自転車キャンペーン」を展開している。大阪府警察本部の協力を得て、春の全国交通安全運動期間に合わせて、自転車の安全運転を呼びかけ、事態の改善を目指している。

2人乗りや飲酒運転の危険性は言うまでもなく、スマホの急速な普及に伴って「歩きスマホ」も問題になっているが、自転車運転中のスマホ操作も非常に危険である。「自転車スマホ」も「自分だけは大丈夫。周囲がちゃんと見えているから問題ない」ということは絶対にない。事故に遇ったり、相手に大怪我をさせてしまってからでは遅い。命がけでやるようなことではない。

自転車安全利用の五則

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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