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唯一無二のアドベンチャースクーター X-ADVの魅力はオフロードにあらず!前モデルからの進化とは?

相京雅行下町のバイクパーツメーカー/ディレクター

スクーターとは原動機を座席の下に設け、前方に足踏台のある、車輪の直径が22インチ以下であるような2輪自動車を指す

かなり広い定義ですが、日本ではスクーターとは上記要件を指すそうです。

加えていえばシート下にラゲッジ容量をもち、オートマチックが一般的なスクーターといえます。

この要件でいえば、今回紹介するX-ADVもスクーターに該当します。

しかも国内モデルで唯一の未舗装路走行を想定したアドベンチャースクーターなのです。

アドベンチャー スクーター X-ADVとは?

2017年に登場した初代X-ADV
2017年に登場した初代X-ADV

X-ADVは2017年に初めて登場。

アドベンチャーの力強さとコミューターの利便性を高次元に融合をコンセプトにX-ADVは開発されました。

大元をたどると2012年に「ニューミッドコンセプト」シリーズとして3台のバイクがリリースされました。

クロスオーバーコンセプトのNC700X

ネイキッドロードスポーツのNC700S

スクーターモデルのインテグラ

3台は共通の2気筒並列エンジンを採用し、インテグラ以外の2台はMTとオートマが用意され、スクーターモデルのインテグラはオートマのみ設定されました。

のちにスクーターモデルのインテグラはカタログ落ちしてしまいますが、NC700系のエンジンとオートマチックトランスミッションを組み合わせたスクーターモデルはX-ADVに引き継がれています。

X-ADVは2021年3月にモデルチェンジ

登場から4年でX-ADVはモデルチェンジ。

フレーム・エンジンが一部刷新され、電子制御スロットルが追加されました。

今回は最新のX-ADV試乗機会を頂いたので前モデルからの進化と魅力を探ります。

スクーターながらアドベンチャーなので足つきは微妙

未舗装路を走るアドベンチャーバイクは最低地上高を上げて段差や障害物などにエンジンをヒットしないようにするのが定石。

X-ADVも地上高を上げてアルミエンジンガードを装備するなど盤石。

なのですが、シート幅が広いこともあり足つきは悪い。

身長164cmの僕が跨ると両足をつこうとすればつま先がギリギリつく程度。

片足もベッタリはつきません。

X-ADVの燃費は優秀

高速と混雑した街中を走ってみると燃費は24km/Lぐらいでした。

タンク容量は13Lなので連続航行距離は計算上312km。

これだけ走ればロングツーリングもばっちりです。

2021年のモデルチェンジで何が変わった?

2021年モデルチェンジの大きな点はフレーム・エンジン・電子制御スロットル追加の3点。

フレームの変更によるものなのか、以前のモデルに比べて乗り心地がマイルドに。

マイルドになったのは乗り心地だけではなく、アクセルコントロールもしやすくなりました。

ラフにアクセルを開けると飛ぶように加速していた以前のモデルに比べて、パワー感はそのままにアクセル開けはじめのシビアさがなくなりました。

雨だけじゃなく街中走行でも便利なレインモード

以前のモデルでは変速タイミングのみモード変更可能でしたが、電子制御スロットルが採用されたことで細かくセッティングが変更可能に。

僕が個人的にすごく使い勝手が良いと感じたのはレインモード。

ギアの変速タイミングが低回転になり常に高いギアを維持しつつ、エンジンブレーキの効きが弱め。

なのでゆったり下道を走っている時には一番ストレスがないモードとなっています。

電子制御の追加で使い勝手が抜群に

ABSとトラクションコントロールが標準採用され、電子制御スロットルの追加でマシンのコントロールが更にイージーになりました。

アドベンチャーとコミューターのクロスオーバーというとオフロード性能が注目されがちですが、コミューターとしても抜群の性能を誇ります。

ツーリングメインの用途を考えている方にもお勧めできます。

更に細かいX-ADVのインプレッションを動画で見たい方はこちら

下町のバイクパーツメーカー/ディレクター

下町の小さいバイクパーツメーカーで番頭を務めています。面白い事には大抵首を突っ込みます。ワークマンでアンバサダーをやっていたり、オールアバウトでバイクガイドを担当していたりします。

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