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鳥山明氏の訃報後に会社公式アカウントが「ザラキを唱えた。マツモトには効かない」とポスト→炎上して謝罪

篠原修司ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門
株式会社マツモトの謝罪ポスト。Xより筆者キャプチャ

 北九州市に本社を置く印刷会社、株式会社マツモトの公式X(旧Twitter)アカウントが、3月8日に発表された鳥山明氏の訃報後に悪ふざけと受け取られるポストをして炎上、同日投稿を削除して謝罪しました。

「パン信はザラキを唱えた。マツモトには効かない」とポスト

 鳥山明氏の訃報が発表された3月8日の同日13時15分、株式会社マツモトの公式Xアカウントが「パン(パンの絵文字)信はザラキを唱えた。マツモトには効かない」とポストしました。

調べたところ、この「パン信」とは「信用取引のポジションがパンパンに膨らんでいる人」を笑うような意味の言葉のようです。

 つまりこのポストは「信用取引でいっぱいいっぱいな人がマツモトを攻撃してるけど効きませんよ」という意味合いのことを言っていると捉えることができます。

 3月8日の株式会社マツモトの株価は11時から11時30分にかけて2,858円から2,637円へと大きく下がっており、その後、13時には2,700円へと戻していました。

 この「売りを浴びせられた(ザラキを唱えられた)けど戻した(マツモトには効かなかった)」動きのことを、担当者は上記のポストで表現したのだと思われます。

ポスト後に批判が起きて炎上→「心よりお詫び申し上げます」と謝罪

 しかし、この鳥山明氏の訃報に便乗したかのようなポストに対して批判が起きます。

 そして問題の投稿の約1時間後の午後2時46分には「配慮に欠けた発言がありました」、「皆様に不快な思いを与えてしまいました事、心よりお詫び申し上げます」と公式アカウントで謝罪が行われました。

説明によると担当者は「有名マンガ家様が亡くなったったことを何も知らず、『ただ逆境があっても努力する』という意図で書いていた」とのことですが、あまりのタイミングの悪さに炎上は避けられませんでした。

 会社によると、「担当者は疲れも溜まっていたようですので、しばらくの間外れて頂くこととしました」とのことです。

会社の株価がストップ安になったこととの関連は不明

 なお、このポストが炎上したことから「このポストが原因で会社の株価がストップ安になった」とする投稿がSNSで拡散されていますが、朝から下げていたことを考えるとこのポストが原因なのか、このポストも下げる要因のひとつに過ぎなかったのかは不明です。

3月8日当時のマツモトの株価の動き。11時から値を下げていたが、問題のポスト時点では戻しており、その後はさらに戻していたが急降下した。Googleより筆者キャプチャ
3月8日当時のマツモトの株価の動き。11時から値を下げていたが、問題のポスト時点では戻しており、その後はさらに戻していたが急降下した。Googleより筆者キャプチャ

 このままだと「ポストが原因でストップ安になった」ことが事実として残りそうなので、「関係はありそうだけど、断定はできない」資料として書き残しておきます。

ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門

1983年生まれ。福岡県在住。2007年よりフリーランスのライターとして活動中。インターネット(SNS)で起きる炎上の解説、デマのファクトチェック、スマホやガジェットの話題、生成AIが専門。最近はYouTubeでも活動しています。執筆や取材の依頼は digimaganet@gmail.com まで

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