日本の南の低圧部も影響か、週明けにかけ九州は40度近い猛烈残暑のおそれも #専門家のまとめ
今夏も東日本や西日本を中心に記録的な猛暑となりましたが、9月に入ってもなかなか衰えることを知りません。引き続き、関東から九州では35度以上の猛暑日となる所も多く、猛暑日の日数記録はさらに上乗せとなるでしょう。特に週明けは日本の南から沖縄付近を西進する低圧部周辺の暖湿気が流れ込む影響もあり、九州では40度近くまで上がる計算もあります。9月としては記録的な暑さとなるかもしれません。
ココがポイント
エキスパートの補足・見解
上図のように、日本の南に発生している低圧部は、週明けにかけて、沖縄付近を西寄りに進むでしょう。低圧部とは周囲より気圧が低く、雲の循環は認められるものの、その中心付近がハッキリとしない熱帯擾乱(ねったいじょうらん)のことで、台風に発達する可能性はほとんどありませんが、熱帯の暖湿気を反時計回りの渦として広範囲に巻き込んでいて、その暖湿気が西日本を中心に流れ込むでしょう。特に九州ではその影響が大きく、さらに東寄りの風がフェーン現象を起こすため、一段と気温が上昇する見込みです。
九州では40度近い計算も
上図はMSMモデルとGSMモデルによる最高気温の予想(ガイダンス)です。先述した通り、低圧部周辺の暖湿気が東寄りの風で山越えとなり、フェーン現象を起こすため、九州の西側で極めて気温が上がる予想となっていて、GSMガイダンスでは熊本で39.6度の高温がはじき出されています。また久留米や佐賀などでも38度前後まで上がる計算です。予想通りに上がれば、9月の観測史上1位の暑さが続出することになりそうです。9月も一週間ほど過ぎましたが、まだまだ真夏と同じような熱中症対策が必要です。