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日本の南の低圧部も影響か、週明けにかけ九州は40度近い猛烈残暑のおそれも #専門家のまとめ

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
予想最高気温(ウェザーマップ)

今夏も東日本や西日本を中心に記録的な猛暑となりましたが、9月に入ってもなかなか衰えることを知りません。引き続き、関東から九州では35度以上の猛暑日となる所も多く、猛暑日の日数記録はさらに上乗せとなるでしょう。特に週明けは日本の南から沖縄付近を西進する低圧部周辺の暖湿気が流れ込む影響もあり、九州では40度近くまで上がる計算もあります。9月としては記録的な暑さとなるかもしれません。

ココがポイント

北陸、関東甲信、東海、(中略)、九州南部では、(中略)記録的な高温となっている所もある。出典:ウェザーマップ 2024/9/6(金)

今日7日(土)も広い範囲で晴れて、真夏並みの暑さ。九州から関東では、最高気温35度以上の猛暑日地点が増える見込み。出典:tenki.jp 2024/9/7(土)

台風11号は、きょう6日(金)午後3時現在、(中略)猛烈な勢力から非常に強い勢力にランクダウンしました。出典:Yahoo!ニュースエキスパート 杉江勇次 2024/9/6(金)

エキスパートの補足・見解

暖湿流と風向風速の予想(ウェザーマップ)
暖湿流と風向風速の予想(ウェザーマップ)

上図のように、日本の南に発生している低圧部は、週明けにかけて、沖縄付近を西寄りに進むでしょう。低圧部とは周囲より気圧が低く、雲の循環は認められるものの、その中心付近がハッキリとしない熱帯擾乱(ねったいじょうらん)のことで、台風に発達する可能性はほとんどありませんが、熱帯の暖湿気を反時計回りの渦として広範囲に巻き込んでいて、その暖湿気が西日本を中心に流れ込むでしょう。特に九州ではその影響が大きく、さらに東寄りの風がフェーン現象を起こすため、一段と気温が上昇する見込みです。

九州では40度近い計算も

MSMガイダンスとGSMガイダンスによる予想最高気温(ウェザーマップ)
MSMガイダンスとGSMガイダンスによる予想最高気温(ウェザーマップ)

上図はMSMモデルとGSMモデルによる最高気温の予想(ガイダンス)です。先述した通り、低圧部周辺の暖湿気が東寄りの風で山越えとなり、フェーン現象を起こすため、九州の西側で極めて気温が上がる予想となっていて、GSMガイダンスでは熊本で39.6度の高温がはじき出されています。また久留米や佐賀などでも38度前後まで上がる計算です。予想通りに上がれば、9月の観測史上1位の暑さが続出することになりそうです。9月も一週間ほど過ぎましたが、まだまだ真夏と同じような熱中症対策が必要です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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