能力があるのに怒りで人生を台無しにする子供達
■能力が高いからイライラする
イライラの感情は、自分の思い通りに事が進んでいない時に生まれる感情です。能力が高いからこそイライラすることがあります。
勉強でも、知能が高すぎるために不適応を起こす子供もいます。知能が低い子に支援が必要なように、知能が高い子にも支援が必要なのです。
ただ勉強の場合は、能力の高い子が怒りを爆発させるよりも、面白くないと感じて内にこもる場合も多いでしょう。
能力が高いために怒りを爆発させる典型は、少年スポーツチームなどで見られます。
■怒りとイライラでスポーツも途中でやめてしまう
たとえば、とても優れた運動能力を持っている小学生。スポーツチームに入って、大活躍します。ところが、学年が上がってくると、チームプレイが求められます。これができない子がいます。自分の能力の高さに自信を持っていますから、オレにパスを回せ、オレがシュートすると思うのです。
自分の思い通りにプレイできないと、すぐに怒ってしまう子もいます。
さらに、能力が高く高学年になれば、キャプテン的な役割も求められます。しかし、リーダー的役割など全くできない子もいます。人の上に立ちたい、目立ちたいとは思うのですが、下級生のためにとか、初心者のためにとは思えません。
こうして、怒り、イライラし、コーチとケンカしてスポーツチームを辞めてしまいます。自分が飛び出した後、自分より下手だと思っていた子が活躍し、キャプテンになったりすれば、それがまた悔しくて仕方ありません。
そんなふうになってしまうと。中学校に入っても、部活で活躍することもできません。チームに所属してがんばる意欲をなくすのです。そのような子たちは、体育実技の授業さえまともに参加しない子もいます。ふざけて、おちゃらけるのです。
それでも彼らの動きを見れば、その運動能力の高さに驚かされます。本当にもったいない、宝の持ち腐れ。なまじ能力が高かった故の悲劇、失敗です。
■子供たちに心の教育を
能力が高いだけでは、車の片側の車輪だけが回っているようなものです。高い能力を生かすためには、感情コントロールが必要です。
周囲の大人たちが、スポーツを技術を教えるだけではなく、心のあり方を教えなくてはなりません。まず大人たちが感情コントロールを学びましょう。何が怒りの爆発を生むのか、どうすれば冷静になって自分の能力を生かせるのか。子供と共に学んでいく必要があるでしょう(イライラと怒りを鎮める方法:自分でできる子供と大人の認知行動療法:人生を台無しにしないために:ヤフーニュース有料)。