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報道陣をも悩殺させる“セクシークイーン”アン・シネの魅力と苦悩と実力とは?

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
いよいよ日本でベールを脱ぐアン・シネ(写真提供:KLPGA)

『ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ』で日本初見参する韓国女子ゴルフ界の“超絶セクシークイーン”アン・シネ。多くのメディアでも練習ラウンドに臨むアン・シネンのことが大きく取り上げられているが、まだ日本デビューも果たしていない彼女が、ここまで注目を集めるのは、“超絶セクシークイーン”と呼ばれるそのルックスにあるのだろう。練習ラウンドを取材撮影したという知人のカメラマンも、「噂で聞いていた以上」と悩殺気味の様子だった。

実際、その美貌は折り紙付きだ。イ・ボミ、キム・ハヌル、ユン・チェヨンら日本でも“美女ゴルファー”として有名な韓国人選手たちが歴任してきた“KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)広報モデル”を何度も務めているし、韓国のゴルフ・ファンたちがネット掲示板などで毎試合選ぶ「今週のベストドレッサー」の常連でもある。

韓国でも最近、そのボディラインがくっきり表れるジャストフィットなウェアにミニスカートといういで立ちで、注目の的になった。

(参考記事:激撮!! 麗しき”ゴルフ女神”アン・シネの悩殺ウェアに視線集中!)

■女性らしさへのこだわりと刺激的ファッション

「アン・シネのファッションセンスは注目の的。以前、インタビューしたとき、“ウエストがゆったりしたものよりもタイトなもののほうが胸のラインがきれいに出る”、“試合のときはウェアのカラーマッチングに気を使う。頭から足元まで揃えたいタイプ。ただ、いろんな色をたくさん混ぜたりしない。あと、体がタイトに見えるものが好き”とも語っていました」

これは旧知の間柄である韓国ゴルフダイジェスト誌の元副編集長が教えてくれたアン・シネとの取材秘話だが、彼女はときに“これでもか”と見せつけるほどにタイトなウェアに身を包む。

アスリートというよりもモデルかと思うほどだが、特筆すべきは彼女もそうした自分の長所を自覚していることだ。

昨年夏、韓国国内でのマネージメントを担当する『Galaxia SM』社の協力でアン・シネ単独インタビューを行なう機会に恵まれ、「KLPGAの熾烈な競争のなかでアン・シネ選手だけが持つ長所や魅力があるとするなら?」という問いに対して彼女は言っている。

「ファンのみなさんたちが私を好きになってくれる理由があるとするならなんでしょうか…。例えば女性アスリートというと“タフで強い”というイメージも先行しがちですが、多くのファンの方々が私には女性らしいイメージを持ってくださっていることでしょうか」

(参考記事:韓国女子ゴルフ界の“超絶セクシークイーン”アン・シネ独占インタビュー)

タフで強いことも大事だが、女性である以上、女性らしさも追求したいという彼女の考えは今も変わらない。

そうした容姿の美しさもあって、アン・シネはゴルフ雑誌ではなく一般男性誌『MAXIM KOREA』表紙グラビアを飾ったこともあるし、プロ野球の始球式に呼ばれ登場したこともある。

日本ではイ・ボミやキム・ハヌルが一般誌のグラビアを飾ったりしているが、韓国ではアン・シネがそれに近いポジションにあると言えるだろう。

■「繊細な技術力。パットはボミやハヌルにも引けを取らない」

ただ、イ・ボミやキム・ハヌルが韓国で賞金女王に輝いたのに対し、アン・シネはまだ賞金女王のタイトルを手にしたことはない。

韓国での賞金ランク最高位は2010年の3位で、その後は22位(11年)、61位(12年)、39位(13年)、37位(14年)、18位(15年)とトップ10圏内にも入れていない。昨年16年は53位。09年から8年間シード権を維持しているが、近年はなかなか優勝争いに絡めていない。

「シネはもともと能力が高い選手です。きめ細かく繊細な技術力が持ち味で、パッティングに関しては、ボミやハヌルにも引けを取らないほど。ただ、繊細ゆえに調子の浮き沈みも激しい。それが近年の成績にも現われていると思います」

昨年夏、イ・ボミ、キム・ハヌル、そしてアン・シネが在籍した建国大学ゴルフ部のパク・チャンヒ教授もそう言って近年のアン・シネの状況については心配していたほどだ。

ただ、当の本人であるアン・シネは成績が出なかったり調子が悪いことに苛立ちを募らせたりブレることはない。前出のインタビューでもアン・シネは言っていた。

「私は飛距離がよく出る飛ばし屋でもありません。ただ、アプローチやグリーン回りでのショートゲームが私の長所だと思っています。きちんとコツコツ、精巧なプレーを心がければ、おのずと結果はついてくると信じています」

■芸術的なアプローチと“禁断アンケート”結果

もともとアプローチの技術は“芸術的”と言われ、“ショートゲームの達人”との異名も持つアン・シネは、自分の長所をしっかりと自覚している印象だった。その長所を発揮できれば、結果はついてくる。そんな信念を感じさせるほどだったが、信念が揺るがないのはひとつの成功体験があるからだろう。

それは今から2年前の『第37回KLPGAチャンピオンシップ』。当時のアン・シネは約5年近く優勝から遠ざり、予選落ちも3度経験するなどの不調気味で、「成績を残せないのは、ファッションや見た目だけに神経を使っているせい」などと、さまざまな陰口を叩かれていた。

そんな中で迎えた『KLPGAチャンピオンシップ』で見事な逆転優勝を遂げている。

それも最終日に5つのバーディーを決めて一気に首位に並び、4つ巴となったプレーオフでも4ホール目まで食らいついての逆転優勝。その美貌とは想像もつかない粘りと集中力で、自身初のメジャータイトルを手にしているのだ。

「わずか一日でも一生懸命頑張っていなければ、今日の優勝はなかったでしょう」

優勝会見でそう語った彼女の言葉には、「外見ばかりに神経を使っている選手」という非難に対する反骨心があったに違いない。アン・シネはそんな意志の強さも持った選手なのだ。

その意志の強さで取り組む徹底した自己管理は、同業者である韓国人女子プロゴルファーたちも認めるところだ。

以前、韓国メディアが行なった現役女子プロ59人の “禁断のアンケート調査”でも、「自己管理をしっかりしている」として「外見がもっとも優れた選手」に選ばれたことがあるほどなのだ。

(参考記事:韓国女子プロが選んだ“禁断”の美女ゴルファーランキング。イ・ボミの順位は?)

そんなアン・シネが満を持して初見参する『サロンパスカップ』。日本デビュー戦でいきなりメジャー優勝を期待するのは酷だろうし無理があるだろうが、これまでの報道を見るかぎり、多くのメディアが彼女に注目することは間違いないだろう。

ただ、アン・シネは彼女らしく、日本でのプレーを楽しむのではないか。

以前、「宇多田ヒカルの音楽が好きで、日本のデパートや街並みのレストランで人々がきちんと並んでいる行列文化を見て、“日本の人々は秩序を守って素晴らしいなぁと感じました」と語ってくれた彼女のことだ。

日本滞在期間中の出来事を、いつも積極的に活用している自身のSNSにアップすることもあるだろう。(彼女について気になる方はぜひ彼女のSNSをチェックすることをオススメする)。

いよいよ日本に降臨する韓国女子ゴルフ界の“超絶セクシークイーン”。その一挙一動に熱視線が注がれる一日が始まる。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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