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昭和レトロな雰囲気の歴史を語る一杯。豚骨香る自然な甘みにカエシの効いた味は、伝統のお店の暖簾分け。

ラーログ/福岡グルメレポートインスタグラマー/グルメライター

伝説の名店「三洋軒」

かつて、福岡県糟屋郡というエリアに「三洋軒」という博多ラーメンのひとつの歴史を作ったお店がありました。屋台にはじまり志免町にお店を構え、そこから須恵三洋軒や志免三洋軒、そして直系の元祖三洋軒(閉店)へと広がるのですが、その中で発祥の「三洋軒」から最初の暖簾分け店がこの「三洋軒 支店」だそうです。
旧志免鉱業所から住宅街の細い路地を入った一角にあるお店。決して目立つ場所ではないのですが多くのファンが訪れるお店。向かい側には駐車場もあります。

店内はまさに昭和レトロ。時間を巻き戻して、一昔前で止まったかのような空間。赤いカウンター席は昔ながらのラーメン屋さん。そして座敷席もあり、長い歴史を感じる老舗の佇まいです。
メニューは伝統の受継がれる三洋軒のラーメン一本。博多ラーメン定番のワンタンやチャーシューはトッピングメニューにあります。

ラーメン

ノーマルのラーメンですが、この丸いチャーシューが特徴的。ノーマルは3枚が綺麗に並べられていますが、チャーシューメンになると、このチャーシューが敷き詰められます。昔ながらの豚骨香る懐かしいラーメンです。

味はシンプル、さっぱりとした濃度控えめな豚骨がまた味わい良い。
三洋軒の味は志免があっさり、須恵がこってりなんてよく言われたりもしますが、この支店はまたひと味違う味わい。純豚骨がストレートに自然な甘みと共に、そして出汁の効いたカエシの味がシンプルに伝わってくる。

低加水のパスッとした食感の中細サイズのストレート麺は、昔ながらの王道。歯切れ良くスルスルっといただけます。あっさりとしたスープと絡みながら、豚骨の風味は無くすことなく後味スッキリといただけます。

脂感は控えめの、タレの味わいが効いたチャーシュー。デフォでこのチャーシューが3枚も入っているのだから嬉しいですね。スープに良き味わいも加えてくれます。

なぜだか食べたいゆで玉子。ラーメンを待つ間についつい手が出ちゃいます。ラーメンの味玉も良いけれど、ラーメン屋さんでいただく、この純粋なゆで玉子がまた美味しいのですよね。

この住宅街の通りの一角で、赤い看板と提灯を見つけたならば、やっぱり食べたい三洋軒。福岡ではこよなく愛する人が多い、地元民のソウルフードと言ってもいいのではないでしょうか。

伝説ともいわれる三洋軒の、伝統の味わいを受継ぐ初代暖簾分けの「三洋軒 支店」。男性がお二人で切り盛りしていますが、何しろ長い歴史を持つお店で、もうだいぶ高齢となられているようです。この伝統の味わいは、多くのファンが愛し歴史も語る一杯。まだまだこれからも元気に頑張ってほしいものです。

三洋軒支店

住所:福岡県糟屋郡志免町東公園台2丁目7−2
営業時間:11時30分~21時00分
定休日:水曜日
駐車場:有

インスタグラマー/グルメライター

福岡のラーメンインスタグラマー&グルメブロガー/KBCテレビ「高校生のじかん」出演中/一日一麺をモットーに年間400杯以上のラーメンを食すラーメンマニア/日々孤独に麺活を続ける〈博多のススリスト〉/【 name:Hiroyuki Kikai】/ 福岡の美味しいラーメンを全国に広めたいという思いと、あなたの行きたいお店を見つけるお手伝い。ラーメン以外も、食の宝庫と呼ばれる福岡グルメもご紹介。美味しいメニューをお届けします。ぜひあなたのお店選びのご参考に。instagramもラーログで検索してみてね!

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